佐伯 美智子
人生大体、予定外のことばかり起きる。
予定を立てていても、予定通り行かないのが人生なのかもしれない。
先日、ある利用者さんが亡くなられた。
90歳で独居の方。
普段は、自分で身の回りのことをされ、週1回の通所の日には、きちんと身なりを整え、時間通りに玄関出迎えを待つ、しっかりした方だった。
その日は、利用の日。
いつものようにスタッフが迎えにいくが、チャイムを鳴らしても出てこられない。
家の周りを探してみるが、見当たらない。
一旦戻り、出直してみるが、不在。
スタッフは仕方なく貼り紙をして、事業所に戻ってきた。
「でも、いないわけないよね」
「あれだけしっかりした方で、日にちを間違えるとかないよね」
「親族に連絡してみよう」
と、妹さん等に連絡し、やはりおかしいとのことで警察へ。
鍵を開けてもらい、中に入ると、既に冷たくなられていた。
とても、残念な事である。
3日前のお弁当配達の時は元気にされていたとのこと。
人は、いつ何がどうなるのかわからない。
高齢者は特にそう。
まだまだお元気だと思っていた方でも、急にこんなことが起きる。
逆に「あと数週間」と言われていた方が何年も生きていたりする。
本当に、わからない。
だからこそ、1日1日の関わりがとても貴重なのだ。
そして、高齢になる程、こうして、何か少しでも外との関わりを持っていることは大事。
そして、予定が予定外になると、誰かが気づいてくれる。
もし、事業所の利用もなく、お弁当の宅配も使ってなかったら、もっと発見が遅れたかもしれない。
地域の方との関わりや、行きつけの店など、誰かと関係をつくっておくことは、生きていく中でとても大切なこと。
そして、私達にとって「看取り」というのは、寝たきりになってからではなく、出会った時から既に始まっていると言える。
今は、ただ、出逢いに感謝し、ご冥福をお祈りするばかりです。
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