年末年始は、少しでも趣味に浸ってのんびりしたいもの。
模型もしたいけど、とりあえず読書。
NHK「フランケンシュタインの誘惑」制作班 著『闇に魅入られた科学者たち 人体実験は何を生んだのか』を読んだ。
知ったのはわりと最近なんだけど、番組としても本としても、けっこう前のものなんだね。
『フランケンシュタインの誘惑』」とは、もともとはNHKでやっていた番組だそうな。youtubeで話題になっていた、「ネズミの“楽園”実験 切り取られた研究成果」が観てみたかったんだけど、そちらは本書にも収められていなかった。この番組、NHKオンデマンドでも出てこないんだよね。220円くらいなら払って観てもいいな、と思っているんだけど。
本を検索したら、単行本の発売が2018年になっている。
え?もう10年近く前?
BSでやっていたのは2023年とか表示出てたけど、もともとEテレかNHKでやってたものなのかなぁ。だから、オンデマンドでも出てこないのか?
さて、本書。
解剖医ジョン・ハンターやロボトミー手術のフリーマン、ドーピングのヒョップナーといったご本人は知らなくとも、科学技術として「あぁ」と思う話題が、その中心的関係者とともに語られる。
一番印象に残っているのは、ジンバルドーの監獄実験だ。
一番最後の章に出てくる。
心理学で修士号をとり、資格も持っている身。もちろん、この実験は知っていた。学部は認知心理学のゼミだったし。あぁ、これは社会心理学の領域かな。
ただ、本書を読みながら、今まで考えたことがないことが頭に浮かんだのだ。
監獄実験では、看守と囚人の役割がその行動までも変容させた。
イラク戦争だったかにおける、米軍の捕虜虐待も、兵士としての役割が敵国の捕虜に対する悪行を引き起こした。
それってさぁ。
実験じゃなくて、今、自分が生きている社会での役割も、自分に対して大きく影響しているってことじゃないかなぁ。
世に〇級市民とか、〇〇党員でなければ、なんて話は聞くもの。
そんなのはもちろん、陰謀論の類と同じく胡散臭いものと思っている。
ただ同時に、ある集団に属していることによって、自分でも思ってもみないような影響を受けているというのは、ありうる話だとは思う。
大学時代、エゴグラムという簡易な心理テストをやったら、俺の性格が「怖い警官」タイプと出てびっくりしたことがある。
俺が警官かぁと苦笑したものだけど、当時もすぐに思い当たることがあった。
俺はサークルの副将をしていてさ。
役割上、規律を正すポジションにいたのだ。
そのポジションにいる姿勢で、おふざけとはいえ心理テストを受けたら、その影響がもろに出たということなんじゃないかなぁと思ったんだよね。
今は、どちらかというと、「もっとしっかりしてください」といわれる方だ。
それは一面では、「副」ではなく、属する集団においてシャチョウのポジションにいるから、というのもあるだろう。
上がキビシイと、組織としては息苦しくなるという認識があるから。
副とか、2番目くらいのポジションが、一番規律には厳しくなりやすいんじゃないかなぁ。
思っている以上に、社会的役割は怖いものなのかもしれない。
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