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2025年02月09日18:42

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ネネ エトワールに憧れて(Neneh Superstar)

パリ郊外の団地で育った労働者階級の12歳の黒人少女ネネ。
何よりもダンスが大好きで、自宅近くや郊外線RERの駅で伸びやかに踊る喜びを感じさせる彼女のダンスには人を惹きつける“華”があった。ネネはパリ・オペラ座バレエ学校の入学試験に見事合格、毎日時間をかけて髪をシニヨンにまとめ、熱心にレッスンに励むネネは才能を花開かせていく。だがネネが憧れている、パリ・オペラ座の最高位“エトワール”だった校長マリアンヌは伝統を守ることに固執し、「バレエは白人のもの」とネネを邪険に扱う。またネネを羨み、あるいは妬む同級生たちの嫌がらせも始まる。
このままバレエを続けるか苦悩するネネ…そんな最中、マリアンヌの隠された秘密が明らかになる――。(公式ウェブサイトより)





<2024年11月10日 劇場鑑賞>

 日曜日の正午12:00からの上映だったのに、私一人だった・・・。しかしなんというか、いろんな意味で「単民族の島国日本」では想像できない事象ばかりで、驚くと言うか、呆れると言うか。考えさせられる映画でした。

 主人公はダンスの上手な黒人少女ネネ。ちょっと生意気ですが、才能あふれる女の子です。労働者階級で、両親ももちろん黒人さんですが、彼女の才能を認め、応援してくれてます。映画はそんな彼女が、父親に送ってもらってパリ・オペラ座の入学試験を受けに行くところから始まります。他の受験生は、きれいな感じの白人少女ばかり。自己紹介では師事した先生の名前や受賞歴を披露し、どの少女も見劣りしません。すごい世界だと思いました。アホで貧乏育ちの私は「よかった〜こんな世界に生まれなくて」と思ったけれど、彼女たちから見れば「いやだわ。あんな世界でよく生きてるわ」なんてことになるのかもしれません(笑)。

 で、才能あふれるネネには、やはり光るものがあったようで、試験に合格。無事に学校に通うことになるのですが、自由奔放なネネはちょっと失敗することも。でも、それなりにがんばってフォローしていました。しかし、才能が光れば光るほど美しい白人少女たちの嫉妬が生まれます。あんなきれいな顔してビックリするようなことをするのです。ネネのバレェシューズにウンコを入れる、とか!せっかくお父さんが新しいバレェシューズを買ってくれたのに。あまりなことにネネはついその子を突き飛ばしてしまいました。以前にも一度呼び出されたことがあり、二度目の今回は謹慎か退学か?なんて話にもなりました。でも、ネネのお父さんは「才能に嫉妬はつきものだ」と言って、相手を責めたりしないのです。すごい。そんなの、ネネは何にもしてないんだから、ウンコ入れた方が悪いに決まってる。なんでそんな冷静なの?って思いました。フランスでは才能に対してはそんな感じなのかな。

 ところで、バレエ学校の学長は元エトワールで、過去に素晴らしい業績を残した女性です。彼女が、なぜかネネを毛嫌いするのです。今の時代ですから、彼女のわりと露骨な黒人差別は、他の学校役員がちょっと驚くほどです。しかし、ここに来てやり手の女性インタビュアーが彼女の記事を書きたいということで取材を申し込み、乗り気でなかった学長も上司のすすめに従ってうけることになりました。このインタビュアーの下調べにより、彼女の意外な過去が露わになってゆくのです。



<ここからネタバレ>

 校長マリアンヌ(マイウェン)は実はアフリカ大陸出身のアラブ系であることを隠してエトワールになっていた、ということが判明する・・・これが”意外な過去”なんですね。日本人の私には「??」でした。それがどうしたのって感じです。だから何?きれいな白い肌だし、バレエも上手だし、出自がアラブ系だからって、何?難しい国なんだねぇ、フランスって。一度非難され始めると、学長は坂を転げ落ちるようにいろんな出来事に見舞われます。そして瞳の色を隠すためにつけていたコンタクトの不具合(つけてなかったのだったかも)でガラス窓にぶつかり、大けが。入院する事態に。

 自分が出自を隠していることで、必要以上に黒人を蔑視してしまっていた学長。最後はそれを認め、ネネを応援するようになってゆく。それが大まかな話の筋です。

<ネタバレ終わり>

 主役を演じた少女が有名な両親を持つ女の子で、バレエのプロではなかったから、”才能ある”ように見えなかった、という意見もあるようです。私は素人なので、バレエのことはわかりませんが、確かに「素人までをも感動させる」ほどのバレエではなかったな、と思ってました。学長を演じた女性マイウェンは、ルイ15世を演じたジョニー・デップを最後まで愛した女性、ジャンヌ・デュ・バリーを演じた女優さんでした!あの映画、わりと好きです。おもしろかった。

 映画はハッピーエンドってことでいいんでしょうが、あんな先進国でも今なお存在する露骨な差別に、驚きを隠せません。
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