ずっと「ニュー・ベイシー」、すなわち第二次世界大戦後、ジャズブームが一時衰えて、一度オーケストラを解散してから再編成した時代のベイシー・オーケストラに在籍した奏者を取り上げてきましたが、今回は「オールド・ベイシー」にいたトランぺッターのバック・クレイトン。
ベイシーと行動を共にしていたのは1936年から1943年のことで、この時代にはテナー策酢の大スター、レスター・ヤングも在籍していたのですが、残念ながら、YouTubeにそれがあまり上がっておりません。
ゆえにクレイトン自身の名義によるものをご紹介いたします。
https://www.youtube.com/watch?v=o2hFO3dzpZM
Buck Clayton - Jumpin' At The Woodside ( Full Album )
ドラムがJo Jones、ギターがFreddie Greenと、けっこうベイシーの郎党が入っているビッグバンドですが、かんじんのベイシーがおりません。
クレイトンはスィング期のプレイヤー、すなわちモダンジャズ以前の人とされますが、サッチモことルイ・アームストロングに比べれば、かなりモダン寄りの演奏をしています。スタイルそのものはスイングなのですが、どこかモダンジャズの香り。そういうのをジャズ評論家であった時代の大橋巨泉は「中間派」と名付けました。アルトサックスのベニー・カーターなんて人も同様でしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=Fj-cCaW_FGg
Come with Me - Harry "Sweets" Edison / Buck Clayton
2トランペットでの演奏。かなり対照的な音色・奏法です。
やはりこちらにもギターにFreddie Greenが入っています。
エディソンもオールドベイシーでの同僚ですから、ベイシー抜きでも、かなりオケの雰囲気はこんなものなのかな ? と思わせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=v9H1fjuij_U
Count Basie 1941 "Red Bank Boogie"
Papa Jo Jones, Sweets Edison, Buck Clayton, Don Byas
ベイシーとの共演作。他のメンバーの多くもベイシーバンドの仲間です。
https://www.youtube.com/watch?v=4vjizJSPT_o
Lester Young & Buck Clayton – Kansas City Six And Five (Full Album)1
ありました。レスター・ヤングとの顔合わせ。Freddie Greenもいます。
クレイトンは1964年、「エディ・コンドン・オールスターズ」の一員として来日公演をいたしました。
ログインしてコメントを確認・投稿する