mixiユーザー(id:17855561)

2024年05月12日00:06

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ツッコミの美学

今さら言うまでもない事ですが、
お笑いには『ボケ』と『ツッコミ』というものが存在します。


漫才やコントの場合は基本的に、
それぞれ『ボケ担当』、『ツッコミ担当』という役柄がふられます。
落語というのは、その両方を自分ひとりで出来るというところが、
私にとっては最大の魅力です。


私も稀に、漫才やコントを演る事がありますが、
その時には迷わず『ツッコミ役』を選びます。


お笑いをやる人間に『どちらを選ぶか?』という質問をしたら、
多分比率的にはボケ役を選ぶ人が多いのではないかと思います。
常に『面白い事を言う』のはボケですし、
お客さんにも、ボケ役の方が愛される傾向がありますから、
得なポジションと言えるでしょう。


それに対してツッコミ役は、
ボケに対してツッコミが成功して、
『ウケを取ってチャラ』みたいなところがあります。
技術が要る上、自分からギャグを発信するわけでもありませんし、
ウケても、その瞬間から『ボケ役の手柄』みたくなってしまう、
いささか損な役回りだとは思います。
でも私は、ツッコミの方が好きですね。


ミステリーに例えるなら、
ボケ役は『犯人』で、ツッコミ役は『探偵』じゃないかと思います。
腕のあるツッコミの方というのは、
ボケ役の弄したトリック(ボケ)に対して、
快刀乱麻の如き解決(ツッコミ)を提示する名探偵に等しいと思います。
私はそこに『かっこよさ』を感じてしまいます。


特にボケ役の放った、
フワ〜ッとしたボケに鋭いツッコミを入れ、
お客さんの笑いのベクトルを決めてくれるような時というのは、感動すら覚えます。
そのままでは完全にスベる空気を、
鋭利な刃物で切り裂いて笑いにもっていくツッコミ役を尊敬してしまいます。


私にはそれだけの腕はありませんが、少しでも勉強をして、
そういうツッコミ役を目指したい気持ちは常にありますね。


微笑亭さん太

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