「イルカの日」「半魚人の逆襲」

　…正午まで、アルバイト。

　帰宅後、DVDでﾏｲｸ・ﾆｺﾙｽﾞ監督の「イルカの日」と、ｼﾞｬｯｸ・ｱｰﾉﾙﾄﾞ監督の「半魚人の逆襲」を観ました。



　☆「イルカの日」(1973)監督 ﾏｲｸ・ﾆｺﾙｽﾞ 出演 ｼﾞｮｰｼﾞ・C・ｽｺｯﾄ､ﾄﾘｯｼｭ・ｳﾞｧﾝ・ﾃﾞｨｳﾞｧｰ､ﾎﾟｰﾙ・ｿﾙｳﾞｨﾉ､ﾌﾘｯﾂ・ｳｨｰｳﾞｧｰ､ｼﾞｮﾝ・ｺｰｸｽ､ｴﾄﾞﾜｰﾄﾞ・ﾊｰﾏﾝ､ﾚｽﾘｰ・ﾁｬｰﾙｿﾝ､ｼﾞｮﾝ・ﾃﾞﾅｰ

　世界的な海洋動物学者ジェイクは、妻マギーと共にフロリダの小島の施設でイルカの研究を行っていた。
　施設で生まれ育ったイルカの “ アルファ ” に人間の言葉を覚えさせ、４年経った今では簡単な会話が出来るようになっていた。
　ある日、メスのイルカ “ ビー ” をプールに運びこみ、２頭はたちまち仲良しに。
　ところが、このことを知ったある組織が暗躍をはじめ、２頭のイルカを誘拐していった。捕らえられたイルカは、頭に機雷を付けられたまま海中に放たれた。
　イルカは人間の命ずるまま波間を疾走していく。その彼方には大統領専用船が……。


　……こんなにもユルいのに、公開当時に大ヒットしたＳＦサスペンス映画です。

　原作はフランスの作家ロベール・メルルのＳＦ小説で、「卒業」や「バージニア・ウルフなんかこわくない」などで知られるマイク・ニコルズが監督しました。

　イルカが主人公と言ってもよいような作品なので、わりと対象年齢が低いのかも知れないが、あんまし本格サスペンスとは言えないなぁ。
　イルカをさらって暗殺イルカに仕立てる悪い組織の正体とかよくワカンナイし、暗殺される側の大統領専用船の描写はまったく無いし、……なんか、全体にユルいんですよ。

　でも、ま、イルカは賢くて､カワイイし､純粋だし、ジョルジュ・ドルリューによるテーマ曲は美しいし、なんか、いいもん見せてもらった感があったから、ま、いいや。



　☆「半魚人の逆襲」(1955)監督 ｼﾞｬｯｸ・ｱｰﾉﾙﾄﾞ 出演 ｼﾞｮﾝ・ｴｲｶﾞｰ､ﾛﾘ・ﾈﾙｿﾝ､ｼﾞｮﾝ・ﾌﾟﾛﾑﾌｨｰﾙﾄﾞ､ﾛﾊﾞｰﾄ・B・ｳｨﾘｱﾑｽﾞ､ﾃﾞｲｳﾞ・ｳｨﾙﾛｯｸ､ﾁｬｰﾙｽﾞ・ｸﾚｲﾝ､ﾈｽﾄｰﾙ・ﾍﾟｲｳﾞｧ､ｸﾞﾗﾝﾄﾞﾝ・ﾛｰﾃﾞｽ､ｸﾘﾝﾄ・ｲｰｽﾄｳｯﾄﾞ

　南米アマゾンの奥地、黒い入り江に棲息していた半魚人が哀れにも科学者たちに捕らえられた。
　しかし、フロリダ北部のオーシャンハーバー水族館に研究のために搬送された半魚人は、そこで女性科学者に恋心を抱き、その女性科学者を拉致して脱走してしまう。
　警官隊を相手に凄絶な大逃亡劇をくりひろげる半魚人は、ついに沼地に追い詰められる。警官隊による女性解放の説得が続き、ついには半魚人が女性を手放したとき、警官隊の銃が一斉に火を噴くのだった……。


　これは、ですね。…前々から見たくてたまらなかった映画の一本で、ようやく見つけてワクワクで観ることが出来ました！

　「フランケンシュタイン」や「ミイラ男」「蛇女」など、50年代に大流行したユニバーサル映画のＢ級モンスター映画の中の一本です。

　前年に公開された「大アマゾンの半魚人」の続編で、公開当時はなんと３Ｄ映画だったそうな！

　結局、半魚人=ギルマンって、見た目は怖いし力は強いし暴れると犠牲者出ちゃうンだけど、でも人を喰うワケでもないし、きれいな女に惚れちゃうだけなのに、なんか可哀想なんだよねぇ。

　そして、やっぱり半魚人=ギルマンの造型が素晴らしいと思うンですよね。ボク、好きだなぁ、半魚人！


　あと、タイトルロールに名前も出ないンですけど、あの！クリント・イーストウッドのデビュー映画としても有名です。出演時間は一分もないくらいなんですが、主人公に一言話しかけるセリフもある若き研究員の役でした！