手紙。

　きのうはわたしは通信制高校のオリエンテーリングに行って来ました。この春から高等学校の通信課程で学ぶことを決めました。

　一応、3月を以てわたしの気持ちの中では定年退職をしました。今後は第二の人生として、もう一度16才からやり直す気分です。今度はその日そのときの環境や状態に捉われずに子どものときから望んでいた道に進みたいと思います。


　先方様より兼ねてから打診と御催促を頂いていた法人の立ち上げについては、申請手続きを行い設立認可まで得る処まで来ていましたが、色々な事情を勘案し全て白紙撤回し取り下げました。わたし自身は組織の上に立って他人様を指示指導する器で無いことを実感したからです。

　わたしがそれを遣らなくても世間にはもっと最適な団体が数多存在しています。優秀な人材はわたしの下なんかで無く、そう言った団体の指導者の下でその能力を発揮し貢献して貰う方が良いと思うのです。先方様も、わたしの下ではその持てる能力の微塵も発揮することが侭成りません。

　わたし自身もこれまで同様、そう言った優秀な指導者から声を掛けて貰えば貢献の一翼を担わせて貰うつもりです。いずれにしても、わたしはリーダーを出来る人格では有りません。設立の取り下げは正しかったと確信しています。

　さて、仕事が無くなったと言っても決して暇に成った訳では有りません。むしろ前より忙しいくらいです。老後の資金を少しでも節約する為にアルバイトはしていくつもりです。本当の夢に向かっての勉強とアルバイト、まるで16才のときに戻ったような気分です。

　春は、良いものです。





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