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2024年01月28日11:18

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「大正イマジュリィの世界」・・・安城市民ギャラリー

1月27日
安城市民ギャラリーで「大正イマジュリィの世界」という展覧会を観た。

市民ギャラリー開館20周年記念特別展
大正イマジュリィの世界


〔会   期〕 2024年1月27日(土)〜2024年2月25日(日)
〔開館時間〕 9:00〜17:00  1/27は開会式のため10時からの観覧 
〔休 館 日〕 月曜日 *2/12(月・祝)は開館
〔観 覧 料〕 500円 中学生以下無料
〔会   場〕 ギャラリー展示室ABCDE
〔主   催〕 安城市・安城市教育委員会
〔監   修〕 山田俊幸(元帝塚山学院大学教授)
〔協   力〕 大正イマジュリィ学会、安祥文化のさと地域運営共同体
〔企画協力〕 株式会社キュレイターズ
〔助   成〕 一般財団法人自治総合センター(コミュニティ助成事業)

 令和5年に開館20周年を迎える市民ギャラリーは、開館当初より「版画」を施設の特色として作品収集、教育普及活動をすすめてきました。版画制作に必要な設備を揃え、講座では多くの受講生が版画に親しんできました。
 そんな市民ギャラリーが開館20周年の記念にお届けするのは、主に大正時代、多くの印刷物に描かれてきた挿絵や本の装幀などのデザインを紹介する「大正イマジュリィの世界」です。イマジュリィ“imagerie”とは、イメージ図像を表すフランス語であり、本の装幀や挿絵、ポスター、絵葉書、広告、写真など大衆的な複製図像を表します。木版画による浮世絵や瓦版などを発行していた江戸時代から、石版画(リトグラフ)を使いポスターを制作していた明治時代と、印刷技術の発展が進み、多くのイマジュリィが生み出されました。その表紙絵や挿絵を担当したのは、ヨーロッパからの新しい技法や装飾様式の導入により多様な表現方法を模索していた画家たちでした。竹久夢二や岸田劉生、杉浦非水や小林かいちなどが手掛けた新しくも抒情的な、魅惑のデザインを展示します。
 他にも、日本デンマークと称され、農業先進地として花開いた大正期安城の農村文化から安城ゆかりの現代の作家の作品も紹介します。ぜひご堪能ください。」・・・チラシより

2月27日には講演会もあって、展覧会の監修者の山田俊幸氏が講演した。
「大正イマジュリィあれこれ」という題名だった。

これまで「大正ロマン」という竹久夢二を中心とした叙情画や夢二に憧れた中原淳一などが言われてきたが、もっと広い形で考える「大正イマジュリイ」を提唱した「大正イマジュリイ学会」が存在することを知った。
装幀、挿絵、ポスター、絵ハガキ、広告など 大正ロマンを含み、大正時代の面白い複製画像の総称

「大正イマジュリイ」に出会ったきっかけ・・・愛媛の「大正ロマン館」で学会を作りたいという話から
「大正イマジュリイ」は、明治後期から昭和初期を含んでいる。
「大正イマジュリイ」の時代は
1.西洋の影響  博覧会で見たアール・ヌーヴォーやアール・デコ
2.明治時代の「欧化政策」からの揺り返し  小村雪岱の装幀や橋口五葉の新版画運動
新しい西洋の波をかぶった新しいスター

3.印刷技術の発展  木版画よりリアルで大量に刷れる石版画(リトグラフ)へ
4.多様な価値観の表出
「白樺」の作家たち、プロレタリアート、子ども・乙女の新しい姿、怪奇幻想美、都市文化のモダニズム・・・  多様な価値観が「図像化」されていた

白樺派の人たちは 公家や大名家出身の人 学習院 貴族・天皇家
お金ー親の金で 海外の美術の本などを買い求める  お金がないと情報は入らない
浮世絵100枚とロダンの彫刻 3体と交換

エラン・ヴィタルのイマジュリイ
エラン・ヴィタル・・生の飛躍  哲学者ベルクソンの提唱した概念
「ビオ・イマジュリイ」の表出  生命感が溢れた  死と隣り合わせ
田中恭吉「冬虫夏草」1914年     藤井達吉「素人のための手芸図案の描き方」

 ハートのイメージ・・・恋心をハートで表すことが流行していた
長原幸太郎「おもひ草」 佐々木信綱 1903年
藤島武二「春泥集」 与謝野晶子 1911年
絵はがき 鏑木清方「小春」 恋十種より 1905年
小林かいち 絵封筒・・・大正の終わりごろ

抒情性とはどのようなものか
竹久夢二   岡山県生まれ  コマ絵が「中学世界」に入選  デビューへ
3人の女性との出会いと別れ  岸たまき 笠井彦乃 お葉

明治の抒情・・・島崎藤村、柳田国男   旅、さすらい、男が自分の気持ちを述べる

竹久夢二「唯我心悩ぞ知らめ」(セノオ楽譜27番)セノオ音楽出版社
竹久夢二「汝が碧き眼を開け」(セノオ楽譜56番)ヂュールマスネ―作曲 1917年

版画と大正イマジュリイ
藤島武二(装幀) 川上・森廣 「はな」  石板 花の図案集 植物を植える楽しみ
洋花を植える流行
札幌農学校 理想的な環境を作るために「花」が必要

講演会を聴いた後、展示を観た。
藤島武二、和田英作、安田靫彦、下村観山、前田青邨、榊原紫峰、鏑木清方といった有名な画家の絵ハガキや雑誌の付録などが展示されていたり、雑誌の表紙とか本の装幀などいろんなものが展示されていて、興味深かった。

それだけではなくて、地元 安城の「更生病院医業開始ポスター」や「今川菓子店包紙」などこういうものまで展示していまうのか。と、驚いた!

何故か 急に 消しゴムはんこで作った版画の展示もあった。

いろんなものを観たなあ!

それに加えて、エントランスで 安城学園高校筝曲部によるコンサートを聴いた。
ユーミンの「春よ 来い」や「ルージュの伝言」、「summer」「つちのうた」という具合で、こういうポップスをお琴で弾くんだなあ。と、思った。
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