ジュニア文庫を読んでみよう!シリーズ
「ふたごチャレンジ」
これも凄かった。面白かった。
今の小学生は、凄いレベルの高い物を読んでいるな。
文体から、昨日読んだ「四つ子ぐらし」より低学年向けの話かな?と思ったら。
ガッツリ「ジェンダー」の話でした。
男の子みたいな格好をして、サッカー大好きなお姉ちゃん「あかね」と。
可愛い物とお絵描きが好きで、女の子の洋服を着るのが好きな弟の「かえで」の双子が。
十歳の誕生日に、両親から「これからは男の子は男らしく、女の子は女らしくしなさい」と言われ。
おばあちゃんの家に引っ越して、転校する際に、書類に細工して、性別を入れ替えてしまうという。
最初は、希望通りに、あかね(女)は男子として、かえで(男)は女子として、生活出来てハッピーですが。
次第に「周囲の人に嘘をつかないと、自分らしく生きられないの?」と悩みが生じて。
姉弟間はもちろん、友達との仲もギスギスしてくるという。
恐るべし、今の児童文学。
昨日の「四つ子ぐらし」も含め、分かった事。
![小丸2](https://img.mixi.net/img/emoji/838.gif)
児童が、兄弟姉妹や家族といった身近な存在と葛藤する様、軋轢を生む様を描く
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大人は、ヒントや援助を与える理解者も、立ち塞がる敵も、出番は最小限。
あくまで子供コミュニティの中で葛藤して、子供たちで答を出す。
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恋愛要素は軽い味付け程度。
恋愛というよりは、新しい環境を案内してくれたり、情報をくれたりしする水先案内人的な異性が、友達以上、恋人未満な関係で登場する。
(より恋愛要素が強い「野いちごジュニア文庫」というレーベルもある)
という傾向がわかりました。
勉強になります。
しかしスラスラ面白く読めて、ラスト、「男の子は男らしく、女の子は女らしく」と言い張る大人をへこますトンチも流石です。
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