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2023年10月20日20:37

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秋の収骨


秋の収骨 二連続

―母(2023.10.6逝去)と義弟( 2023.10.11逝去)―

Born alone,
Dies alone,
In the late Autumn.

ひとり来て ひとりで帰る 秋の暮れ

人により 顔を違えて 秋の風

冷涼は 我が世の秋か 野辺送り

Putting a piece of the cremated bones and remains of the deceased into an urn,
With two pairs of chopsticks held by each couple of the mourners,
Their hands and fingers are darkened by the shade of the Autumn.

収骨を 重ねる指に 秋翳る

戸頭に 晴れ男焼く 秋煙

人仕舞 徐々に消え去る 秋の暮れ

傷心を かする秋風 とげありて
掌返す ひとの声調

ありふれた この世の縁の すぐ向こう
決して帰らぬ 片道の舟

魂は 彼我の境に 彷徨える
迷子となりて 悲歌に聴き入る

相次ぐは 霊の力か 超常か
谷に引き込む 磁力に勝てず

秋晴れに 染み入る涙 耐えかねて
目を閉じて待つ しばし乾くを

筋書きの ないドラマとは 悲話のみか
連鎖断ち切れ 魔気に負けるな

運命は 意地悪過ぎる 電話口
姪の口の端 震えに耐えず

わが母の 葬儀予定の 前日に
義弟急死の 知らせ来たりぬ

久方の 光射し来る 秋の日に
白寿の母は 永遠に眠りぬ

頬に触れ 手を取り声を しぼれども
まどろむままに 母は答えず

思い出は 川の流れか まどろみか
帰らぬ時を 遡る舟




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