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2023年10月15日13:54

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「美術ってなに? 福田美蘭」・・・名古屋市美術館

10月14日

名古屋市美術館で「福田美蘭展」を観た。

特別展 開館35周年記念 福田美蘭―美術って、なに?
福田美蘭(1963-)は、東京藝術大学大学院を修了後、具象絵画の登竜門といわれた安井賞を最年少で受賞し、国内外で活躍を続ける現代美術家です。現代社会が抱える問題に鋭く切り込み、ときにユーモアを添えて絵画化して見せたり、意識して「もの」を見ることを促したり、東西の美術、日本の伝統、文化を、意表を突くような手法であらわしたりして、私たちの既成概念を打ち破ってきました。そして現在も、絵画の新たな可能性に挑み続けています。
本展では、1980年代の初期から近年までの作品を、作家を紹介する序章および3章の計4章で構成します。古今東西の名画に福田ならではのユニークな視点で向き合った作品から、国内外の時事問題をテーマに鋭い視点で切り込んだ作品まで、約50点で福田美蘭の世界観を紹介します。本展のために新たに制作された、現在の世界情勢を映した新作も公開予定です。
名古屋市美術館では、1992年に福田美蘭と森村泰昌の二人を迎えて展覧会を開催しました。本展は当館にとっては約30年ぶりの機会であり、福田の個展としては中部地域初となります。常に私たちの視覚、思考を刺激し、常識を覆すような見方や楽しさに気づかせてくれる福田美蘭の作品は、混沌とした時代を迎えている現代を生き抜く知恵とエネルギーを与えてくれるでしょう。

この展覧会は、「一部の作品を除き、写真撮影が可能」だったので、気に入った作品だけを写真に撮った。久しぶりにデジカメを使った。
面白いな。と、思った作品は「緑の巨人」。顔は描かれていないが、緑色の人物が立っていて、後ろにも小さな緑の人が描かれていた。

「涅槃図」は、真ん中に布団で横たわる人が小さく描いてあり、まわりにライオンやら熊にまたがる金太郎や、桃太郎やら、いろんな可愛い動物などが描かれていた。万葉の人たちのようなものも描かれていて、何だか懐かしいような 楽しいような雰囲気が出ていた。これまで「涅槃図」といえば、仏画で お釈迦様の死を悼む動物や人間たちの悲しげな様子を描いてあるものを観ていたが、それとは全く違った「涅槃図」で 驚いた!

福田美蘭という人については、この展覧会を観るまで 全く知らなかったが、「こういう絵もあるんだ。」と、思った。
「ポーズの途中に休憩するモデル」は、モナ・リザが休憩している様子が描かれていて、それもレオナルド・ダ・ヴィンチがいた時代にあったような椅子や大理石の柱などが描かれていて、面白かった。
山水画や水墨画のような絵があったり、写楽の大首絵のような絵。
「幼児キリストから見た聖アンナと聖母」という絵では、視点が違った絵というので興味深く観た。
「ブッシュ大統領に話しかけるキリスト」という絵もあって、社会風刺というような絵があったり、「秋ー悲母観音」という絵は、狩野芳崖の「悲母観音」が赤ちゃんを抱いている様子が描かれていた。
特に面白いなと思ったのは、「ゴッホをもっとゴッホらしくするには」という絵で、なるほど、と、思った。
この人は いろんな絵が描ける人で、伝統的な芙蓉の絵もあったり、山水画、肉筆浮世絵、油絵、仏画、水墨画など 凄いな。と、思った。
風刺画も良かった。ゼレンスキー大統領や、プーチン大統領を描いたものまであって、いろんなものを観たなあ。と、いう気がした。

名古屋市美術館所蔵のフリーダ・カーロの「死の仮面を被った少女」を元にした作品があって、これは撮影不可のものだった。
「死の仮面を被った少女」の絵から線が出ていて、赤い血のような感じに見えるものが じょろに繋がっていて、じょろの底にフリーダ・カーロの顔が描いてあるものだった。 
フリーダ・カーロの「死の仮面を被った少女」の絵は、名古屋市美術館で私は 何度も観ている絵であるが、こういうふうに表現されるとは!

この後、常設展で フリーダ・カーロの「死の仮面を被った少女」の絵を観たが、こういうふうに表現された作品だったのかと 新しい発見をしたような気持ちになった。

結局、企画展・常設展と合わせて2時間、名古屋市美術館で過ごした。


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