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2023年09月30日10:58

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TSMCが進出した熊本は特需に沸く

TSMC熊本進出「特需」、経済効果「100年に1度の規模」
…課題は人材不足や交通渋滞
2023/09/29 10:48

中国出身者採用

 菊陽町を東西に貫く国道57号沿いで今月1日、地場不動産会社の明和不動産(熊本市)が菊陽支店をオープンした。支店から約3キロの距離にあるTSMC熊本工場では1700人規模の従業員が勤務し、台湾から来日する駐在員と家族も計約750人に上る見込みで、明和不動産は住宅需要の拡大が続くとみて拠点を新設した。

 同支店で賃貸業務を担当する中国出身の 徐宇桐じょうとう さん(23)は、今年4月に入社したばかり。熊本で約6年を過ごしたことから日本語も堪能なため、台湾からの顧客に対応できるとして同社が採用した。

 徐さんは「台湾の人も安心して熊本で住まいを探せるようサポートしたい」と意気込んでおり、同社の川口英之介社長も「需要は1000室以上の規模になる。住宅だけでなく、オフィスのニーズも高まっており、チャンスを成長につなげていきたい」と話す。

 生活必需品の需要増を見越して新規出店を決めたのが、家具大手のニトリだ。菊陽町に隣接する同県大津町に11月、新店を設ける。TSMC工場から約1・5キロの近さだ。ホテルチェーンの東横インも「半導体関連の出張客が見込める」とみて、2025年のオープンを目指して大津町でビジネスホテルを建設する。

新規参入も

 TSMCがソニーグループなどとともに22年4月に着工した熊本工場の投資額は、86億ドル(約1兆2000億円)に上る。日本政府が最大4760億円を補助するが、単独の工場としては九州で過去に類を見ない規模の事業だ。

 半導体は、製造に必要な装置などを含め産業の裾野が広く、TSMCの進出決定後、三菱電機や京セラなど製造業大手が次々と九州で半導体拠点の新増設を計画した。

 九州経済産業局のまとめでは、21年4月〜今年7月に九州で計画された半導体関連の設備投資は65件で、投資総額は2兆円を超える。スターラックス航空や玉山銀行など台湾企業の九州進出も目立っている。

 熊本が地盤の肥後銀行を傘下に持つ九州フィナンシャルグループ(FG)は8月、TSMCの進出に伴う熊本県への経済波及効果が、10年間で6・8兆円に上るとの試算をまとめた。幅広い分野で地域経済の押し上げにつながるとみられ、九州FGの笠原慶久社長は「100年に1度の規模だ」と力を込める。

 市場拡大に伴って新規参入の動きも出ている。書架や移動棚を手がける金剛(熊本市)は今年、半導体関連部品の製造に乗り出した。ペーパーレス化で主力事業の需要減が危惧される中、培った板金技術を部品製造に応用する狙いだ。

課題も次々

 経済効果の広がりに伴い、人材不足や交通渋滞といった課題も次々と見えてきている。

 特に技術者不足は深刻で、九州では今後、年1000人規模で不足するとされる。TSMCは「第2工場」も熊本県につくる方針を明らかにしており、熊本大は人材育成を加速するため、24年春に半導体関連の教育を提供する新学部「情報融合学環」を開設する。熊本高専と佐世保高専も昨年4月に半導体の新科目を開講し、対応を急いでいる。

 TSMC工場周辺の渋滞も予想され、県や熊本市は都市高速道路の整備も視野に対応を検討中だ。台湾から駐在する従業員の子らに対する学校の受け入れ態勢も欠かせない。

 熊本県工業連合会の田中稔彦会長は「TSMCの進出は、熊本や九州全体が半導体産業の拠点となる新たなスタートだ。半導体以外の様々な業界に経済効果を波及させていくためにも、これからの時代を切り開く産業を育てていくことが大切だ」と話す。

IC生産額、高水準続く九州

 九州の半導体業界は今年、TSMC熊本工場の生産が始まる前でも好調な状態が続いている。

 九州経済産業局によると、半導体の主な製品である集積回路(IC)の生産額は今年1〜7月で計5830億円と、前年同期を28%上回っている。スマートフォンの画像センサーや自動車向けなど、単価が高い高性能なICの生産が増えたことが背景にあり、全国の生産額に占める割合も単月ベースで5割前後となっている。

 現状の生産水準が続けば、年間ではリーマン・ショック直前の2007年(1兆345億円)以来、16年ぶりに1兆円台に回復する可能性がある。さらに、半導体産業の活況が24年以降も続けば、年間のIC生産額の最高だった00年の1兆3924億円を上回ることも期待される。

デジタル産業誘致、育成

木村敬・熊本県副知事

 TSMCが熊本進出を表明した後、熊本県内への企業立地案件は30件以上となっている。県として工業団地の造成などで受け入れ態勢を整えていきたい。熊本市中心部と熊本空港(熊本県益城町)間の鉄道網や道路整備などに10年間で1000億円規模の事業が必要となる。8月には岸田首相に支援を要請した。

 今後は生産拠点だけでなく、半導体を使うデジタル産業の誘致、育成が求められる。半導体の生産増につながるためで、農業や医療などとデータを組み合わせた新たな産業をつくり出すことにも挑戦する。

 一方で熊本には、優良な農地が多い。乱開発ではなく、営農を守ることも重要だ。工場集積による地下水不足に不安を抱く県民もおり、水の適切な利用を監視し、情報を提供していく。

 台湾との交流は、熊本が国際都市として発展するための好機だ。様々な施策を講じたい。

高度な専門人材輩出へ

飯田全広・熊本大教授

 TSMCの工場が立つ地元の大学として、半導体の高度な知識を持つ専門人材を輩出していくことが責務だと考えている。毎年約70人の卒業生が半導体関連企業に就職しているが、来年以降の学部の新設などで人材教育を進め、まずは毎年100人以上の学生を業界に送り出すことが目標だ。

 実現に向け、教員や研究者側の体制も強化する。今年4月には、学内に分散していた半導体の研究者を集約する形で「半導体・デジタル研究教育機構」を発足させた。現在17人の教員が在籍しており、来年には21人体制になる予定だ。企業や他の大学などからも専門家を 招聘しょうへい し、最先端の教育を提供できる体制を整えていく。

 TSMCの進出は我々にとっても大きなチャンスであり、教育・研究の両面で国や企業、地元からの期待に応えていきたい。
https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20230928-OYTNT50082/
不法入国した外国人に侵略されている他の地域に比べ、唯一と言っていいほど成功した例になっています。
バスの本数を増やし、駅の拡張工事や列車車両数の増設を急がないと、大騒ぎになるでしょう。
熊本県の力量が試されます♫
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