mixiユーザー(id:14438782)

2023年09月13日22:11

68 view

ジャニー喜多川による性加害についてのマスコミの報道

 この件については古くから周知の事実だった。やにわに取り上げられるようになり、その場合は、「知ってましたけどね」とも言えないので、あえてなぜこれまで言及してこなかったかを説明するにあたって、おおむね次の2点を論拠にすることが多いように見える。

1.はっきりとは知らなかったので言及を控えた。
2.それほど大事とは思っていなかった。

 1.は山下達郎が言っていてネットで叩かれていたけど、確証もないのに取引相手を非難しろというのが無理筋で、仕方ない気はしている。その後、彼は「自分の曲をきちんと聴いてくれているなら、そんな批判はしないはずだ」みたいな発言をしていて、また叩かれていたけど、これも揚げ足をとられていたようで、ちょっと同情した。まあ、ネットに慣れていないのだろうけど。実際、「ファンだったけど、もう聴きません」とかネットに書きこんでしまうような人は、別に最初からファンではなかったはずである。

 2.もたしかにこれほどの頻度でこれほど多人数に対して、性加害がなされていたとはちょっと想像もつかないレベルではあった。週刊誌で取り上げられ、世間一般に広く知られるようになっても、そのことが抑止につながらなかったことは判然としている。
 それから、「性加害とは女性に対してのものという思いこみがあり、男性に対しては認識がうすかった」というのも、ここに含まれると思う。

 しかし、おそらく最大の理由である「ジャニーズ事務所が男性アイドルにおいては圧倒的な存在であり、これを批判することでタレントを起用できなくなることを怖れた」ことについては、意外と触れられることが少ない気がしている。あくまで認識の至らなさであって、商業上の不利益と天秤にかけて目をつむったとは認めたくないようなのである。そっちの方が無理があると思うけれども。

 世をあげての非難の大合唱に、「なぜ本人が亡くなってから持ち出すのか」という逆張りも存在するのだけれど、ジャニー喜多川の死去以降、ビッグネームの退所が相次いでいて事務所の業界への影響力は低下していた。なんらかの揺り戻しがあるのは必至であり、「死んでから」というよりは、亡くなってようやく公然と話題できるようになるまで事務所の力が減じたのだといえる。
 そういう潮目の変化を見極められる人がいれば、事前にまだ少しは手を打てたかもしれないけれど、対応の緩さを見る限り、事務所(というより藤島家)はまだ世間がなぜか急に手のひらを返して攻撃してきたとしか見えていないはずである。

 昔はせっかく所属タレントを起用しても、番組のホームページに本人の画像も使えないほど、肖像権の取扱いに神経質だったらしい。いかにも考え方が旧弊に流れており、ために現場で特別な対応を要することも多かったはずである。個々のタレントの協調性とは別に、事務所の方針が同業他社と乖離しすぎていて、扱いがなにかと面倒だったというのも、時勢が反転した折にそれをとどめる動きが顕在化しなかった理由だと思う。

 ジャニーズ事務所のコアとなる部分がなんだったのかといえば、やはり、数ある原石の中から男性アイドルとしての資質を見極めるジャニー喜多川の目利き能力ではあったろう。女性アイドルについては、AKBの躍進からこちら、プロデューサーの鑑定能力とでも称される事象は、とっくの昔に幻想として否定されているのだから、彼のその力はきわめて特異なものだったといえる。そして、同性のアイドルを厳密に峻別しえたこと自体が、彼の性的嗜好と分かちがたく結びついていたことも否定しえない。
 職務上の実績と性的嗜好がこれほどまで強く関連している事例は、ちょっと思いつかないほどである。そのことの特異さがこの件についての判断を鈍らせてもいたのだろう。それもまた、本人が亡くなって数年してから、ようやくこの件がオープンに語られるようになった理由の一つかもしれない。そういう意味では、アイドルとは無関係の界隈まで彼の魔力は浸透し、その影響下に収めていたといえる。

TBS安住紳一郎アナ「キャスティングに関するルールはつくるべき」ジャニーズ広告問題に言及
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=7560761
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年09月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

最近の日記

もっと見る