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2023年09月03日09:30

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憲さん随筆リバイバル 『つげ義春とぼく』とぼく

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※画像はくだんの本(右が晶文社版「つげ義春とぼく」左が新潮社の文庫版)

※この随筆は2006年5月29日に執筆したものに加筆修正しました。

週末をはさんでここ二日、西荻の現場に仕事に行っている。

会社の車を往復運転せねばならず、しんどくてかなわないので、気晴らしに街を歩いた。

西荻の街は、中央線沿線の独特の雰囲気が漂う街である。

仕事が終わり、車で帰る前に現場近くの商店街を散策。商店街に“興居島屋”(ゴゴシマヤ)というレトロな店構えの古書店を発見。入ってみる。

参考

古書『興居島屋』リニューアルオープン
http://www.nishiogi-navi.com/news/news/20100820.html

絵本に力を入れている古書店のようだが、漫画の棚に直行。そこで晶文社版「つげ義春とぼく」を発見。1200円。早速購入した。

参考

【『つげ義春とぼく』】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A4%E3%81%92%E7%BE%A9%E6%98%A5%E3%81%A8%E3%81%BC%E3%81%8F

購入はこちらから

『つげ義春とぼく』(晶文社版)
Amazon
https://amzn.to/3YXhobE

楽天市場(新潮文庫版)
https://hb.afl.rakuten.co.jp/ichiba/350a0e93.aedc86d6.350a0e94.87f6f865/?pc=https%3A%2F%2Fitem.rakuten.co.jp%2Frakutenkobo-ebooks%2F1b9cf635435b32be99b01e272f7dd8ed%2F&link_type=hybrid_url&ut=eyJwYWdlIjoiaXRlbSIsInR5cGUiOiJoeWJyaWRfdXJsIiwic2l6ZSI6IjI0MHgyNDAiLCJuYW0iOjEsIm5hbXAiOiJyaWdodCIsImNvbSI6MSwiY29tcCI6ImRvd24iLCJwcmljZSI6MCwiYm9yIjoxLCJjb2wiOjEsImJidG4iOjEsInByb2QiOjAsImFtcCI6ZmFsc2V9

家には新潮文庫版の「新版つげ義春とぼく」はあったが、その元になったこの本が欲しかった。

新版には「夢日記」の加筆分が収められているようだが、この元本には新版で削られている「ぼくの漫画作法」というエッセイが収められている。

つげの立石でメッキ工をしていた頃の若い写真も載っている。
(文末添付)

つげ義春はいい。「旅の絵本」もいいし、「夢日記」もいい。

参考

【つげ義春】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A4%E3%81%92%E7%BE%A9%E6%98%A5

見知らぬ街の古本屋で、欲しかった本を手に入れる。少し幸せな気分になれた。現場仕事も捨てたものじゃない。

帰りの車中、NHKラジオでは志ん生の噺が流れていた。

2006年5月29日

どーよっ!

どーなのよっ?

参考

憲さんは随筆
つげ義春氏芸術院会員就任記念! 憲さん夢ワールド全開『憲さん夢日記』大公開! 「憲さん落語協会から脱走する」の巻き!
https://hatakensan.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-4adf46.html

つげ義春をまとめ|ねじ式などの作品紹介・波乱に満ちた人生など
https://note.com/jusho/n/n1ee18f9cff3d

※この随筆で紹介した晶文社版『つげ義春とぼく』にある「ぼくの漫画作法」の中に「『ねじ式』のことなど」という、文章がある。

これが大変興味深いので、ここに採録しておく。

 昭和四二年だったか、ぼくはその頃、調布の水木しげる氏の近所のラーメン屋に下宿をしていた。
 二階の四畳半の部屋だったが、窓のすぐ下に屋根があり、布団を干したり昼寝をするには便利な部屋だった。屋根に上ると家主にどなられることもあったが、その屋根の上でウタタ寝をしていて、「ねじ式」のもとになった夢をみたのだった。    
 「ねじ式」はあとで、芸術作品だとさわがれたのだが、ラーメン屋の屋根の上でみた夢なのだから、およそ芸術らしくないのだ。
 で、その夢をマンガに描いた動機というのもいいかげんなもので、原稿のしめ切りが迫り、何も描く材料がなく困っていた ので、ヤケクソになって描いてしまったものなのだ。
 そんなわけだから、当時、ぼくは夢にはまるで関心がなく、夢を描くことは何ほどの意味もなく、デタラメを描いているよ うな気持ちで「ねじ式」を描いたのだった。だから「メメクラゲ」の「メメ」が「✕✕」の誤植であっても一向に気にしてい なかったのである。
 なのに、そんな作品がひとたび芸術というヒョーバンをとってしまうと、いかにも芸術らしくみえるのだから、ホントーに 夢みたいな話だ。

以上

あの、名作「ネジ式」は調布のラーメン屋の屋根の上でみた夢であったらしい。

( ̄ー ̄)ムフフ

※文末添付の画像はつげ義春が葛飾区立石でメッキ工をしていた頃の写真。彼は1937年生まれで憲さんの親父の1つ下である。

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