アメリカの初期対日占領政策の目的は「日本を二度とアメリカの脅威とならない存在にすること」にありました。「脅威」には、軍事的脅威だけではなく、思想的脅威も含まれていたはずです。アジア主義的思想に基づいたアジアの団結こそ、アメリカが最も恐れたものだったのではないでしょうか。
実際、大東亜戦争の最中には米国務次官を務めたウィリアム・フィリップスが「有色人種としての意識が、現在ますます前面に出てきたし、今後も大きくなっていくにちがいない。西洋人に対する強い嫌悪感や不信感など多くの共通点を持つ東洋民族の一大ブロックが、われわれの前にたちはだかることになるだろう」と述べています。(クリストファー・ソーン『太平洋戦争における人種問題』)。
だからこそ、アメリカは日本を弱体化させるとともに、思想的にも無力化しようとしました。そのためにGHQは、言論統制を強化した上で、露骨な洗脳工作を進めました。その際、重要な役割を担ったのですが、GHQの部局の一つとして文化政策を担当していた民間情報・教育局(CIE)である。
彼らは、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」 (War Guilt Information Program =WGIP、戦争犯罪宣伝作戦)を策定し、「各層の日本人に、彼らの敗北と戦争に関する罪、現在および将来の日本の苦難と窮乏に対する軍国主義者の責任、連合国の軍事占領の理由と目的を、周知徹底せしめること」を命令したのです。
WGIPの命令に沿って、連合国の歴史観に基づいた歴史の書き換えが強行されました。「太平洋戦争史」の連載や「真相はこうだ」の放送が開始されたのです。「太平洋戦争史」は、アメリカ国務省の編纂文書「平和と戦争』(昭和十八年)などに基づいて、CIEのスミス企画課長が書いたもので、各新聞に一斉に掲載させました。
さらにGHQは昭和20年(1945)12月15日、日本政府に対し、国家神道の禁止と政教分離の徹底を指示する覚書を出し、「大東亜戦争」や「八紘一宇」の用語を禁止しました。こうして、「大東亜戦争」という言葉さえもが封印されたのです。
王道アジア主義を唱え、支那事変の拡大を唱え、東条政権にも抵抗した東亜連盟もまた、アメリカにとっては大きな思想的脅威だったのです。アメリカにとっては覇道アジア主義も王道アジア主義も等しく警戒すべき対象だったのです。
だからこそ、東亜連盟も超国家主義団体として、他の興亜団体同様に解散に追い込まれたのです。我々の石原莞爾平和思想研究会の前身である「東亜聯盟」の書籍はマッカーサーによって発禁に追い込まれました。石原莞爾が書き記した日記を長い間、私の父が隠し持っており後世に残すべきと判断して世に出しました。
幸い、石原莞爾平和思想研究会の同志には作家や書店・出版社、流通業者などがいるので多くの資料が集まっています。私などは保管するだけで、理解も出来ず目を通せませんが、個人所有の本だけでも莫大な資料が保管されています。
今も古本屋や図書館に寄贈した本まであります。古い本は、朽ち始めてしまいます。価値のある史料として、日本国憲法はどうあるべきか、恒久平和の礎を築くためにはどうしたらよいのかというヒントが隠されているのかもしれません。多くの方と研究を重ねていきたいと思っています。
石原莞爾平和思想研究会 (ishiwara-kanji.com)
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