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2023年06月04日01:39

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4日目 由布島の水牛

 4日目

 朝一番(8時)のバスで由布島へ向かう。大原からはバスで15分ほど。
 由布島へは、水牛の引く牛車で渡ることになっているが、どうも歩いて渡っても良かったらしい。島についてチケットの料金が牛車利用と利用してないで値段が違っていた。
 バスが着いた時間はまだ大分早く、他に島に渡る人は一人もいなかった。牛たちはまだ池の中で休んでいて、係の人たちは準備に忙しく働いている。海岸へ出てみるとシオマネキ(カニ)が沢山いた。由布島までは200mぐらいはあろうか、浅い海が広がっている。
 そのうちちらほらと人が集まってくる。一番の牛車は9時半に出る。スタンバイするために、水牛が牛車を引いて順番に海岸までくる。一度、牛車から離されると、干し草やらサトウキビのハッパやら個体ごとに食事をしている。牛が一日にどのぐらいの草を食べるのか知らないが、ここでは穀物に大麦を混ぜているらしい。
 時間になると案内があって集まった8人で一台の牛車に乗り込んだ。今回の牛は「そうたくん」という9歳の牛。牛は顔を少し曲げて後ろをチラ見し、お客の様子を伺いながら出発。ここで働く水牛がどんな気持ちでこの仕事をしているのかはさっぱりわからない。元々水牛は農耕用で人間に使役される立場だが、それを「当たり前」と感じているのか、本当は嫌だけど、どうにもならない、と思っているのか?

 映画などで、1960年代までアメリカ合衆国で奴隷として扱われた黒人の話はよく見るが、話の中では「黒人だから使役されて当然」という思念が刷り込まれている描写が良く用いられる。実際、自分の力ではどうにもならない立場上の上下関係は受け入れるしかないのだろう。水牛もそのように使役を受け入れているのかもしれない。あるいは牛車を引くという仕事を楽しんでいるのだろうか?
 マラソンをスポーツとして楽しんでいる人も多いしね。
 水牛にとっては牛車を引くぐらいは、どうってこともない運動なのかもしれない。タイでは、サッカーをする像とか、キャンパスに絵を描く像、とかもいるが、そういう人間との関係で物事を楽しむ感覚はあるのかも。猫がねこじゃらしで遊ぶ程度の感覚、かもしれない。

 水牛の気持ちは分からんが、途中で、うんこやおしっこ、の度に立ち止まって一休みしている。牛車もたいして乗り心地の良い乗り物でもなく、観光でほんの少しだから楽しいが、日常的にこれがタクシーだったらうんざりするかも。平安時代には本当に牛車で行き来してたんだろうか?もしかして、誰かの創作?
 途中で、うんこやおしっこ、垂れ流している、その場所を「歩いて渡る」は、やや「やりたくない」と思った。ただ牛車に先行して車は渡って行ったので海の深さはその程度。牛車の後には長靴を履いた職員が歩いて渡っている。
 島に到着すると入島券を購入、大人2000円。その後は自由に散策。オオマダラオという日本一大きな蝶が飼育されている温室や、様々な熱帯の植物が所狭しと栽培されている。一通り見たら、ビーチの喫茶でジェラートを楽しむ。インドかイタリアかどこから来たか分からんカップルが海岸で熱いベーゼを交わしていた。
 その後も、次々と団体客は訪れていて、割と観光地化されている。おそらく西表島一番の観光地なんだろう。
 お昼に、レストランで「石垣島ビーフカレー」を食べる。お土産物屋で1000円で売ってるレトルトのやつだと思うが、1000円だった。
 昼食後、牛と記念撮影。記念撮影用の水牛は牛車を引く仕事はやってないとのこと。たぶん、人に一番慣れやすい個体にこの仕事をさせているのだろう。

 13時の牛車に乗って、また西表島に戻る。来た時と同じ「そうたくん」だった。
 13時36分のバスで、西表島野生動物保護センターに行く。西表島の動植物についての説明が丁寧に展示してある。ウミガメとカンムリワシの遭遇情報も伝えておく。
 さらに歩いて、サキシマスオウノキ群落を見に行く。場所が微妙に分からずだいぶん探し回ったのでちょっと疲れたが、ジャングルの中で見つけることができた。
 その帰り、バス停まで歩いていると、車に乗った今日会った人たちと随分すれ違った。海岸で熱いキッスを交わしていたカップルはレンタカーで大原方面に走って行った。由布島のスタッフの人たちはすれ違いざまに挨拶をしてくれた。
 最終便のバスに乗って、大原に戻る。

 宿に戻ると、明日の朝は2便までしか船が出ないとのこと。接近する台風2号のうねりで船は止まるらしい。本当は最終日に仲間川クルーズを楽しんでから石垣島に戻る予定だったのだが、それは無理になった。
 晩御飯のあと、またおばあにパイナップルを切ってもらう。ピーチパインはなかなか美味しかった。
 寝る前に荷物のパッキングを済ませておく。

 おやすみなさい
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