今期は「おにまい」「もういっぽん!」「トモちゃん」が面白い。
やっぱ異世界ファンタジーは合わないかと思いつつ「便利屋斎藤さん」と「異世界メシ」は面白い。
そして作画が悪い悪いと評判の「冰剣の魔術師が世界を統べる」を私は面白く見ていて、これ絵が良かったら凄かったよな。
あ、あと「REVENGER」「バディダディ」が面白い。
「スパイ教室」は僕は原作を読んでたんで「ちょっと駆け足だな」と。
でも良くできてますね。
今日は「REVENGER」が面白いんで、オリジンとも言える「必殺」シリーズを見ました。
「必殺」シリーズ最高傑作と名高い『必殺仕置屋稼業』19話「一筆啓上、業苦が見えた」。
主水の剣の先輩との対決を通じて、生きるとは、殺すとは何かを描いた名編。
冒頭で、死刑囚の首切りを、押し付けられた中村主水。
大暴れして刑場に引っ立てられ、主水に罵詈雑言を浴びせて死ぬ死刑囚が、名優、汐路章。
出番は少ないけど相当、存在感と演技力がないと出来ない役を、わざわざ入れる贅沢。
ここで「金を貰い悪人を闇稼業で殺してる主水が、正規の仕事の首切り役人で落ち込む」という矛盾を披露。
そして無茶な修行で弟子を殺した宗教団体の事件が起こり、その教祖が、かつて主水の剣の師匠を殺して逃げた兄弟子である事があきらかに。
かつての修行仲間が「師匠の仇討ちの為、力を貸せ」と主水のもとに来る。
「昼行灯」と職場でも家庭でもバカにされる主水が、実は剣の道では「やり手」である事が明かされる、重要なシーン。
かつての兄弟子を討つ事を躊躇う主水。
そこには「なぜ兄弟子は師匠を殺したのか?」を探りたいという欲求もあった。
そんな主水の心境に興味ない石松は、独断で二度、仕掛けて二度とも殺害に失敗。
「あれは鬼だ。俺は人は殺せるが鬼は殺せねぇ」と断念。
ここで敵を倒すハードルが上がる。
兄弟子との対話で、「剣を極めた者」「ひとりでも人を殺した者」の苦悩を知った主水は、兄弟子の本拠地秩父へ向かう。
旅に出る前に、無言で飯をかっこむ、せんとりつの描写が「生の営み」の象徴でいい。
そして「死に水を取ってやるぜ」と秩父に駆けつけた印玄が、普段と違う殺し技を披露!
わかってるう!
師匠が殺された事から、今回の事件の真相まで、全てが明らかになるが。
一番のテーマは「人を殺す腕を上げ続けた者は、最後にはどうなるのか」。
この重いテーマを、剣戟を絡めつつ、「主水は、もう引き返し出来ない所まで来たのだ」と視聴者も思い知る名作。
それでいて、最後、印玄の明るさで終わるのもいい。
全編、炎を使った演出も見事で「対決を盛り上げるのはアクションのみではない」事もよくわかる。
個人的には、主水の魂は、この時からずっと、地獄に落ちているのでは、と考える
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