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2022年12月08日21:31

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徒然読書日記22-49《猫を捨てる 父について語るとき/村上春樹》




《猫を捨てる 父について語るとき/村上春樹》
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https://booklog.jp/users/besokaki-arlequin

自分の父母や祖父母にも
幼少期があり、少年少女だった時代があり、
青春時代があって、青年期があって・・・
ということはわかってはいても、
多くの人はそのことを
積極的に知ろうとはしないと思います。
むしろ知りたくないという気持ちの方が
強いのかもしれませんね。

本書は著者も書いておられるように、
いたって私的な文章です。
父親との想い出を語るのではなく、
長年疎遠だった父親が他界したことを機に、
彼が歩んだ人生がどういうものだったのか、
そのことを調べて綴ったものです。

著者の父親は、
学生時代に三度招集されています。
戦時下で青春期を過ごしたひとの心中は、
我々のような戦争を知らない世代にとっては、
想像することすらむずかしく、
到底理解するには至りません。
戦争を体験したひとの多くは、
その体験が生涯大きな重荷となって、
様々な矛盾や葛藤を抱え、
生きてこられたのではないでしょうか。

本書を読んで感じたのは、
いまも昔も、
時代背景はいろいろ異なるにせよ、
人間のいとなみなんて、
左程大きく変わるものじゃないんだなってことでした。
だからこそ
このきわめて私的な文章にも、
共感できる部分があるのではないでしょうか。





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