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2022年12月07日16:18
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「明治維新」の評価の現代的意義を問うことに意義があるのか？ その意義を問う！？
※画像は憲さんの「明治維新」評価のバイブル本、原田伊織著『明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト』
憲さんが先日書いた随筆、「『明治維新』は本当に『革命』だったのか？ さらぎ徳二著『天皇論』を読んで考えた」
https:/
に少なからず反響が寄せられている。
今回はそれについて紹介して、さらなる議論の深化を促したいと思う。
まずは、最近やり取りし始めた叔父さんからのメール。
参考
↓
憲さんの親類縁者命名考 憲さんの「名は体を表す」の巻！」
https:/
その叔父さんからの感想が以下である。
「難しい明治維新 今回の随筆、読むだけで一苦労。理解できなく難しい。」
Σ(￣□￣;)ハッ！
確かに、幕末史や「明治維新」史に興味がないとちんぷんかんぷんかもしれません。
しかし、憲さんは口を酸っぱくして言いますが「明治維新」について私たち日本の現代人が真剣に「総括」しなければ歴史は一歩たりとも前進しないと考えています。
なので、憲さんはここまでむきになって「明治維新」を問題にしているのです。
ご理解ください！
次に組合仲間の先輩からの感想です。
以下、これについては憲さんの回答を踏まえて･･･
＞お疲れ様です。よくこんなに長い文章を作成できるよね。
→はい。それについては我ながら感心します。
(´艸`)くすくす
＞一読させて頂きました。難しいね
→確かに難しい問題だとは思います。
＞思い付きの感想文です。
→私も「思いつきの随筆」ですから！どうぞ！
＞明治維新の性格と日本資本主義の形成過程の謎解きですか？
黒船来航が転機ですよね。
世界諸列強の制覇合戦の手が極東に伸びて来た(主戦場は清朝)という情勢背景が重要じゃないのかな。
維新を主導したのは下級武士層。
成否を決した主要因は諸列強の力関係。(英国の影響力大)
下級武士層のブルジョアジーへの階級移行とそれを核としたブルジョアジーの必死の創造的育成。
→「下級武士層のブルジョアジーへの階級移行」ですか？
うーん( ´〜｀)！？
それをいうなら「一部薩長を中心とした下級武士層のブルジョアジーへの階級移行」とでもいうべきなのかな？
大半の「下級武士」は「農民など」になっていったのかもしれませんし。
農民もプチブル層ではありますが･･･
憲さんが明治以降の「ブルジョアジー」としてイメージするのは秩父蜂起を指導した井上伝蔵や菊池寛平などです。
彼らは当時のプチブルインテリ層であり、まさに「自由・平等・博愛」等の「民衆の解放」たる思想などで理論武装し、「自由民権運動」のなかでブルジョアジーとしての主体性を発揮しいわゆる「ブルジョア革命」を指導していったのではないのかと思っていますが、どうでしょうか？
参考
↓
憲さんの「名句を味わう」今日の一句 『俤の眼にちらつくやたま祭』井上伝蔵
https:/
まあ、これについても思いつきなのですが･･･。
＞要は諸列強の政治経済体制の全てを模倣する中にしか展望無し。
帝国主義国家への飛躍のテコとしての天皇制度(政治・軍事・経済体制、主義という範疇には収まらない。それしかないものとしての天皇の「利用」)
→そこまでは理解できます。
＞講座派と労農派の論争
は現在的には無意味。
どうでもよい。
→うーん( ´〜｀)！？
そうなのかな？
日本の戦後の革命が敗北に至ったのも日共のコミンテルンの指導による「二段階革命論」があり、そういう意味ではこの「論争」を総括することは現在的に言っても「重要な意味」があると憲さんは思うのですよ。
それは、先にも上げた「明治維新」についての総括に関わる問題です。
私は日本の新左翼も含めてこの、「明治維新」についての評価＝総括がきちんとなされていないのではないかと思っています。
参考
↓
憲さん随筆アーカイブス 国学者塙次郎はなぜ殺されたのか？
https:/
＞結論
明治維新は、欧米のようなブルジョア革命ではないという証明にどんな現在的意義があるのか、ソコが知りたいね。
→うーん( ´〜｀)！？
「明治維新」の評価＝総括が現代の日本の歴史観を規定していると私は考えます。
なので、この歴史観をただすことなく私はこれからの歴史を切り開いて行くことはできないとも考えています。
これは私の現時点における一歩も退けない主張であることも間違いありません。
(´Д`)=*ハァ〜
次に、学生時代の先輩からの意見を以下、憲さんの送ったメールを引用して紹介する。(一部修正あり)
これについては上述した組合の先輩への回答とも重なる部分があります。
以下
先輩！
( ^_^)ノおっつ〜！
遅くなってしまいましたが、お返事ありがとうございます！
＞(ホントに明治維新が)憲さんは嫌いなんだってことが良くわかる文章でした
→いや〜？
「明治維新」が嫌いというか･･･
日本の歴史の変革点において、あのような経緯をたどったのがその後の日本の不幸を規定したと思っています。
なので、幕末から「明治維新」にかけては総括しても総括しすぎることはないと私は思っています。
薩長の作り上げた「麗しき薩長史観」を150年たった今こそ批判し粉砕しなければならないと私は思っています。
(´Д`)=*ハァ〜
＞長くなりそうなので一つのことに絞って述べます
と、その前に明らかな誤認があったので指摘しておきます
日本の帝国憲法が手本にしたのは、ワイマール憲法ではなくプロシア憲法です
→Σ(￣□￣;)ハッ！
引用部分のここですね！
以下
また、明治新政府は絶対主義的天皇制をとりながらも不十分ではあるが、近代ブルジョア的な民主政治を限定的ではあるが西洋から輸入している。これは、明治憲法がドイツのワイマール憲法を範に作られたのをみればわかるし、その明治憲法第二章「臣民権利義務」において、うっすらとではあるが、例えば「第27条�‘�本臣民ハ其ノ所有権ヲ侵サルリコトナシ」など、ブルジョア的権利や、基本的人権の保護などが、くどいようだが「うっすら」とだが見受けられる。
以上
これは憲さんの明らかなる認識違いでした！
憲さんの手許にある山川の『日本語用語集』の【大日本帝国憲法】の項にはこうあります。
1889年2月11日(紀元節)に発布された欽定憲法。明治憲法ともいう。ドイツ憲法に範をとり、伊藤博文らが起草。(後略)
参考
↓
【大日本帝国憲法】
https:/
ということで、明治憲法は「ドイツ憲法に範をとり」ということで憲さんは「ワイマール憲法」だとずっと思っていましたが、そもそも1889年の時点でドイツにはワイマール共和国は成立しておらず、ワイマール共和国の成立は1918〜19年のドイツ革命を経ての後であり、ワイマール憲法の成立は1919年8月でした。
これは儚(はかな)くも憲さんの「ドイツ憲法」＝「ワイマール憲法」という、世界史の認識不足によるものでした。
あらためてご指摘ありがとうございます。
そもそも、伊藤博文が「民主的」なワイマール憲法を範に明治憲法を作ったとは考えられないと思うのが自然でした。
お恥ずかしい限りです！
早々に訂正いたします。
＞また、こちらは不確かですが天皇論の解説をしているのは、古川暹ではなく古賀暹(のぼる)のはずです
確認して下さい。
→ご指摘の通りです。
これはケアレスミスです。
「古賀」と出にくいので「古川」で「古」を出したらそのままになっていました！
(´Д`)=*ハァ〜
こちらも訂正します！
＞明治維新は革命ではないということについては異論はありません
→Σ(￣□￣;)ハッ！
そう言ってくれるのですか？
それは嬉しいです！
＞しかし、日本を資本主義化した改革というか変革というか、一連の政策であったことは間違いないと思います
→私もそれは認めます。
なので、随筆の中でこう書きました。
以下、憲さん随筆引用
そこで、憲さんが現時点で思うところの「明治維新」についての歴史的位置付けを述べる。
「明治維新」とは下級武士による支配階級内の軍事クーデターであり、その思想的内容は一部を除き「自由・平等・博愛、あるいは民族解放」等の「民衆の解放」たる思想などとは解離しており、ほとんどなかった。
それは「明治維新」のスローガンが「尊皇攘夷」たる「王政復古」と「排外主義」の「封建的スローガン」であったことからも明らかである。
その軍事クーデターを契機に、その「急激な社会変革」の尻馬に乗った「ブルジョアジー」がその後の「自由民権運動」のなかでブルジョアジーとしての主体性を発揮し、それが国会開設運動へと発展していき、1889年の階級的妥協の産物であるブルジョア憲法の明治憲法制定へと繋がっていったのである。
よって、「明治維新」とは少なくとも「ブルジョア革命」とは到底呼べず、あえて呼称するなら「王政復古を目論むクーデターを契機とした急激な社会構造の変化に乗じて起きたブルジョア社会変革」であると規定されるのではないだろうか？
以上、引用終わり。
参考
↓
「明治維新」は本当に「革命」だったのか？ さらぎ徳二著『天皇論』を読んで考えた
https:/
ということで、憲さんは「明治維新」を契機に社会構造が大幅に変革し、「その『急激な社会変革』の尻馬に乗った『ブルジョアジー』がその後の『自由民権運動』のなかでブルジョアジーとしての主体性を発揮し、それが国会開設運動へと発展していき、1889年の階級的妥協の産物であるブルジョア憲法の明治憲法制定へと繋がっていった」という部分が先輩のいう「日本を資本主義化した改革というか変革というか、一連の政策であった」という部分に重なります。
なので、私が何を言いたいかと言うとミクロ的な(狭義の)意味での「明治維新」は「革命」ではないが、その後の「マクロ的な」社会改革は先輩言うところの「日本を資本主義化した改革」であることは間違いない事実であり、そういう意味では講座派の「『明治維新』はブルジョア革命ではないからまずはブルジョア革命を起こすべきである」との説は全くもってナンセンスであると私は考えます。
＞その上で革命という言葉に拘るなら、ボクはロシア10月革命も革命と呼ぶべきではないと考えています
あれこそクーデターというべきではないでしょうか？
すべての権力をソビエトにのスローガンは実現されていません
初めから権力を握ったのはボルシェヴキです
憲法制定議会を解散させたことをみても、革命と呼べるものではないでしょう
その後、ソビエトはどうなったんでしょう？
農村からの種籾までも含めた徴発
どれだけの人間が餓死に追い込まれたのでしょうか？
革命とは、未来社会の準備が既に旧社会のうちにはらまれている時に成し遂げられるものだとすれば、ロシア10月革命は革命ではなくクーデターと呼ぶしかないと思います
→うーん( ´〜｀)！？
そう言われたらそうかも知れませんね。
残念ながら私は我が国における「明治維新」についての総括で頭が一杯で、ロシア革命まで意識が及んでいません。
これまた、私の世界史知識の欠如による「視野狭窄」とでもいうのでしょうか？
この問題についてはいずれは考えなくてはならないとも思っています。
問題意識としては持ち続けようと思っています。
ご指摘ありがとうございます。
＞憲さんと同じようにボクもそこそここだわっています革命についてだけでなく、例えば権力奪取っていうけど、これこそ大いなる間違い
革命なら権力樹立というべきだと思います
革命のイメージが貧困だからこそ、権力奪取などとクーデターそのものを革命と混同してしまっている気がしています
→なるほど。
それらについても私も考えていかなくてはと思っています。
＞と、今回はこの辺で終わりにします
→いろいろご指摘ありがとうございました。
以上である。
今回のさらぎ徳二さんの『天皇論』は文字通り天皇について論じたものであるが、憲さん前述した通り問題意識が「明治維新」で足踏みしている状態で「天皇」の問題まで及んでいません。
しかし、「天皇制ボナパルティズム」なのか「天皇制ファシズム」なのか？
そもそも「天皇制」なのか「天皇主義」なのかも含めてこれについてももっと勉強して自分なりの見識を持たねばならないと痛感した次第であります。
これについてはまたの機会に論じたいと思います。
ということで、今回はそれなりに「読者からの反応」があり嬉しかったです。
これからも「憲さん随筆」のご愛読どうぞよろしくお願いしす！
m(_ _)m
どーよっ！
どーなのよっ？
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