まだ中学生だった頃、米ソによる最終戦争が近未来に発生する…というのは、子供心にはけっこうリアリティの有る話に感じておりました。
卒業文集でソ連の脅威を訴えた事や、ソ連関係の本をけっこう買っていた事などは、おそらくその現れでしょう。
或いは、ノストラダムスの大予言が広く流布していた事も関係有るかもしれません。
ソ連が崩壊し、最初のチェチェン戦争でロシア軍が苦戦していた頃、Newsweekの記事で、「あの強かったソ連軍は何処へ行ってしまったのか」のような見出しが有った事を覚えています。
当時はウクライナ戦争以前と比べても経済状態が悪く、軍事費がかけられなかった事から、ロシア軍の苦戦に驚く一方、それも無理は無いというイメージが有りました。
さて、ウクライナとロシアの戦争が始まってから、9ヶ月を過ぎましたが、なかなか終わりは見えてきません。
情報戦の一環として、双方から虚実ない交ぜな話が多く出ており、真相は不明な事も多いのですが、中にはウクライナ側が攻勢という情報に対して情報偏りによる間違いであるという向きも有るよう。
しかし、少なくともT62なんて骨董品のMBTを引っ張り出し、訓練不足の徴集兵を投入せざるを得ないという点を考えれば、膠着状態ではあっても、現時点で主導権を持ち、有利なのは主にウクライナ側であり、ロシア側はジリ貧で相当焦っているのは間違い無いと思われます。
何しろ、私が戦車マガジンやPANZERなどの雑誌を読み漁るようになったのは40余年前ですが、その時点でさえソ連のMBTは既にT72が主力で、T62は後方部隊などで使われる二戦級の旧式戦車という印象でした。
当時は更にその前の主力戦車であるT54/55も大量に有り、ワルシャワ条約機構軍全体で5万とか6万両の戦車などと言われていたものです。
余談ですが、ソ連軍では戦車兵に中央アジア出身の小柄な兵を当てる事で、実質的に人間のサイズを小型化出来て、戦車全体の小型化に成功した…とも言われておりました。
実際西側の戦車と比べると、かなり小さく出来ています。
ならば、ソ連崩壊後は大柄なロシア兵が小型の戦車で大丈夫なのか?と不思議だったのですが、ロシア連邦内にもアジア系民族は少なくなく、相対的にロシア人よりは小柄な人が多いという事でしょうか。
余談終わり
第二次大戦にて、米国では保管していた前大戦の護衛艦艇が大いに役立った事が有りましたが、そのように保管していたのは戦間期の20数年。
それよりずっと長い40数年前でさえ旧式と言えたT62が、稼働状態で残っていた事にかなり驚きました。
いやいや、その間にソ連崩壊が有った事を考えても、例えば日本国内でのSL動態保存のようにしっかり整備されていた訳ではなく、単に倉庫の片隅に押し込められ、何も無ければそのまま朽ちていく筈だったのが、状態が良い物を選んで引っ張り出してきただけかも?
現役復帰を視野に入れて、わざわざコストをかけて保管していたとはちょっと考え難い。
因みに、古い兵器を大事に使う日本でも、T62の同期61式はとっくに退役しています。
加えて徴兵状況を考えれば、少なくとも兵員や装甲車両など、陸軍戦力に関して追い込まれている事は確かでしょう。
ロシアでは政情不安が高まっているようですが、国土の荒廃は圧倒的にウクライナが負けておりますし、補給線妨害の為には今後も自国内を攻撃しなくてはならない訳です。
戦争とは相手が有る事ですし、また相手がこちらの都合に合わせる筈も無し。
兵員の質には疑問が付くとは言え、戦場を限定すれば、まだまだ大きな戦力を持っているでしょうし、相当消費している筈とされる砲弾類も密かに供給している国が有るのでしょうか、まだまだ砲撃は活発という話も有ります。
NATO諸国による支援にしたところで、永久に続けられるものでもないでしょう。
楽観出来る状態でない事も考えておかねばなりません。
出来れば本格的な冬が始まる前に終わって欲しいですが…
それはやはり困難なのか。
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