今年の中秋の名月は満月だとの報道。観月しようと滞在中の大子の家から薄暮の空を見上げたものの、星々は見えても月は見えず。ただ東の山端が光っています。お月様は山影で出番待ちのよう。
20時を回り漸く山峡にも満月が顔を出すと、煌煌とした月明かりに照らされ、庭の樹々がうっすらと闇に浮かび上がり幻想的な光景。白黒写真で見るようでいつもの見慣れた風景も新鮮な感じ。
お月見で思い浮かぶのは台湾の中秋節。店先には月餅が並び、自家製を貰ったことも。味は餡子と木の実で様々でした。そこでこの機会に中秋の名月当日で満月がなぜ珍しいのか調べてみました。
１．中秋の意味は旧暦秋7〜9月(春1〜3月)の中間8月15日
２．太陽暦を24等分した24節気最初の新月が旧暦の1月1日
３．中秋はそこから起算、旧暦の暦を司る公的機関が無い
４．月の公転周期29.5日を使う旧暦の1年間は354日
５．地球公転周期365.2日の太陽暦との11日差を閏月で補正
６．旧暦は3年毎に閏月、新暦も4年毎閏年で補正も誤差残る
７．春分と秋分の日の間隔は楕円軌道で冬が夏より7日短い
８．太陽公転する地球月の軌道は相互の位置関係でズレ発生
９．太陽地球月の相互の引力は三体問題と言われ一般解無し
10．地球は太陽を楕円偏心軌道の為に節気間隔は年々変わる。
結論は・・中秋は満月とは限らない。中秋の日は旧暦正月の新月から起算するが、月の公転周期に依って決められていず、地球公転周期を等分する24節句で決められる。因って年々ズレが発生。
中秋の満月を見て調べ出したら奥が深いこと。その裏には暦作り(太陰暦/24節気/太陽暦)の歴史と知恵、太陽地球月の引力で公転周期のズレを計算する天文学、が隠された一大テーマでした。
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