まず医学的な話から。
この文中に出てくるDiclegisという薬は「抗ヒスタミン剤とビタミンB6」です。
マルチビタミンを妊娠3か月前から内服しているとつわりが軽くなる、
というのはけっこう前から言われてること(実証もされている)けど、
実際に「いつ妊娠するか」を完璧に予想するのは不可能なので、
「妊娠6か月前から葉酸接種して胎児脳奇形予防」と同じく、
妊娠希望する女性は常に「葉酸とマルチビタミン」を摂取するしかないわけ。
でもそんなの、面倒だよね。人間って「その場」にならないとやる気にならない。
その場合に使われるのが上記のDiclegisですけどね。
つまりは吐き気止めと「ウエルニッケ脳症」予防です。
車の酔い止め、薬局でも売ってますが、あれが抗ヒスタミン剤です。
かなり眠くなるタイプじゃないと吐き気止めとして効果がないので、
この「つわり薬」も「飲んだら運転はダメ」と説明書きにあります。
それから前にも書いたことですが、つわりで食欲ない時期が続くと、
ビタミンB6欠乏で脳炎を起こすことがあってね。
実際にみたことあります。怖かった〜。
ずっと前ですけど、「妊婦のつわり点滴にビタミン剤入れるのはムダ」って
厚生労働省が保険適応をはずしたことがあって、
そのとき、長期間のつわりでも「水分と電解質」のみの点滴しかできない、
口からの食事ほとんどとれない妊婦が日本全国でのきなみ脳炎になりました。
…厚生労働省の技官は医師免許ある、って言っても、実際の経験ないから
こういうバカなことやって「無駄な医療費削減」とか自慢する。
まあとにかく、そういう経緯でビタミンB6の摂取はつわり妊婦には大事なわけ。
もちろんそのほかのビタミンも大事だけどB6欠乏で脳炎、が一番困るから。
ですのでね、この文章中にある「つわり予防薬」自体は日本に入ってないけど、
同じ成分の他の薬を組み合わせればいいだけです。
しかも、効果100%じゃないです。
まるで「この薬さえあったらつわりで苦しまなくていいのに」みたいな書き方ですけど
どんな薬も100%効果なんかありません。
妊婦さんによっては、昼間眠くなったり運転を禁止されるほうが困る、って
そういう人もいるんじゃないの?
ワシが自分で少し前につぶやきだかで書いたけど、
妊娠前にはまっとうな普通の人が、妊婦になったとたんめちゃめちゃなこと言い出す。
妊娠神経症、妊婦神経症みたいな感じになる場合を、ときどき見かけますけど、
この人もたぶん、そうじゃないかな?
薬さえあれば苦しまなくて済んだ、薬を日本に入れない医者が悪い国が悪い、って
はっきり言うと、ただの逆恨みで「バカじゃないの?」って感じ。
こういう妊婦が一番嫌いな、産婦人科医の私です。
つわりの妊婦に点滴もするし吐き気止めも出すよ。診断書もいくらでも書く。
でもさぁ、そういう状態になった原因は「妊娠」でしょ?
じゃあ妊娠しなきゃいいじゃん。仕方ないじゃん。あきらめればいいじゃん。
妊活して望んで妊娠してつわりがひどいのは医者のせい、って
なんかおかしくないですか?
まさに「妊娠神経症」だよなぁ。
違和感があるのはてめえの発言だよ!と思われているのにも、気づかないだろうな。
■「理想的な母親なんて知らねえよ!」峰なゆかが“妊婦の違和感”をマンガにした理由
(女子SPA! - 07月06日 08:51)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=156&from=diary&id=7023232
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