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2022年06月24日01:08

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T・H・グリーンの宗教思想の時代的背景 その63 (再投稿)

トーマス・ヒル・グリーンにおける「罪と救い」について その2 この救いの力は、神の霊です。その力によって、人間は「自我追及の自我から解放」され、「こうして我々は義を獲得する。そしてそれは贖われた者の共同生活において、全ての人々を義によって混ぜ合わせるのである」。
 それはイエスの生において現実の自我として現実化されました。キリスト教信仰において、「イエス・キリストの霊的生に参与する」ことを指すものにほかなりません。言い換えれば、「彼(イエス)は新しい知的意識を我々のうちに構成する。それは意志を変化させ、また新しい道徳的生活の源泉となるものである」。
 このようなグリーンの解釈は、もはや正統プロテスタンティズムが主張して来た義認論を認めることができないでしょう。「神が肉体のうちに宿り、人間のうちに自らを啓示したというこは、新しい心が『肉体の心』の中に、肉体をもてるものの中にさえも、その場を占めているということを意味している」。そこで「キリストを着た」人間は、今や「義人」であります。「良心の上に働く律法の力によって為された個人的自負の根絶は、律法の呪いを一身に負った神の子の顕現によって、我々のうちに神の受容、神との和解、神の義の確立(即ち、神との全き関係を意識すること)となります。これが我々の『成義』なのです。

この続きは別項で。
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