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2022年06月21日14:38

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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(The Peanut Butter Falcon)

 ツキに見放された漁師と施設から脱走したダウン症の青年、施設の看護師の3人による青年の夢をかなえるための冒険の旅を描いたヒューマンドラマ。養護施設で暮らすダウン症のザックは、子どもの頃からの夢だったプロレスラーの養成学校に入るため施設を脱走する。兄を亡くして孤独な日々を送る漁師のタイラーは、他人の獲物を盗んでいたことがバレたことから、ボートでの逃亡を図る。そんなタイラーと偶然に出会ったザック、そしてザックを捜すためにやってきた施設の看護師エレノアも加わり、3人はザックのためにある目的地へと向かう。タイラー役をシャイア・ラブーフ、エレノア役をダコタ・ジョンソン、ザック役を作品製作のきっかけとなったザック・ゴッツァーゲンが演じ、ジョン・ホークス、トーマス・ヘイデン・チャーチらが脇を固める。監督は本作が長編初監督作となるタイラー・ニルソン&マイケル・シュワルツ。(映画.comより)





<2021年4月3日 録画鑑賞>

 実はこの映画、田舎に降りて来てたのに見逃した作品でした。見れてよかった!その年のアカデミー賞授与式にも、シャイア・ラブーフとザックが出てましたね。こういう映画、好きです。

 ダウン症の青年ザックは、本当はプロレスラーになりたいし、物事もよく理解しているのに(要するに知能遅滞はないということだと思う)、ダウン症だというだけで施設に入れられてます。しかも他に空きがないとか、よくわからない行政の都合で高齢者施設(!)に入れられてる。ヒドい。で、繰り返し脱走を試み、ついに成功。同じ施設の高齢の友人、ブルース・ダーン(!)がうまく手を貸します。ついこの前も「43年後のアイラブユー」で、ブライアン・コックスとつるんでファンキーに老人ホームに入所していたダーンは、今回も出番は少ないながら、確かな印象を残します。

 ザックが行きついた先は、社会から弾き飛ばされた貧乏漁師シャイア・ラブーフの船。彼の船だったのかどうかはともかく、船に潜んでいたがために逃げるシャイアに同行することになります。でも、はぐれ者どうし、なんとかやっていく。ザックがバスケ(?)の試合かなんかの話をしていて「監督には、”お前らはバカだからヒーローになんかなれない。せいぜい走るんだ”みたいに言われる」と聞いたシャイアが苦笑し「そんな奴のチーム、弱いだろ」と言ったのが印象的でした。本当に弱かったのです。

 そこに、どうしてもザックを探し出さなきゃならないケースワーカー(看護師?)、ダコタ・ジョンソンが絡んできます。彼女が、「サンバ」のシャルロット・ゲンズブール並みに疲れてる。なまじ優秀だったことを逆手に取られ、最初から女をなめてる男性上司に「なんのための学位だ。学位ばかり持ってても役に立たない奴」とザックの境遇を知ろうともしないで「早く捕まえて放り込め」と無能呼ばわりされまくり。脱走ばかりするザックにも、上司にも、ほとほとウンザリしているこの頃でした。

 でも、そんな彼女も、ザックの居場所を掴み、シャイアと共に3人で過ごすうち、疲れまくっていた現状に疑問を抱くようになるのです。ありきたりな話に見えますが、それでもいろいろ考えさせられました。貧乏暮らしのシャイアだって、複雑に不幸で、清貧に生きているから自分に正直か、というとそんな単純なものでもないし。プロレスラーに憧れているザックだって、憧れと現実は違うことをちゃんとわからされるし、なかなかに渋めのハッピーエンドでした。それでも、彼らはこれから幸せになってゆくと、私は思います。ダコタもいい笑顔でした。

 プロのプロレスラー役でトーマス・ヘイデン・チャーチが出ててびっくり。意外に豪華な俳優揃いの映画でした。個人的に、シャイア・ラブーフ好きです。ちょっとマイルズ・テラーに雰囲気似てると思います(違うかな・笑)。
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