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2022年04月20日07:32

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【美術】「SHIBUYAで仏教美術 ―奈良国立博物館コレクションより」(前期)

皆様、おはようございます。渋谷区立松濤美術館にて5月29日迄開催中の展覧会「SHIBUYAで仏教美術 ―奈良国立博物館コレクションより」の前期に行って参りました。その感想です。


明治28(1895)年4月、帝国奈良博物館として開館して以来、 127年の歴史を有する奈良国立博物館は、天平文化が花開いた平城京跡に近接する東大寺、興福寺、春日大社などに囲まれた奈良公園の一角にあります。同館は、特に仏教と関わりの深い古美術品や考古遺品などの保存、調査・研究、展示を通じて、優れた仏教美術の魅力とその背景にある豊かな歴史・文化を長きにわたり多くの人々に伝えてきたわが国有数の博物館です。毎秋に開催される「正倉院展」の会場として、記憶されている方も多いことと思います。

そして、奈良国立博物館は日本の仏教美術の歴史を彩る名品を数多く収蔵し、国内外を問わず多くの展覧会に所蔵品を貸与し、我が国の文化を紹介する活動に寄与してきました。このような国内有数の博物館である奈良国立博物館ですが、意外にもその所蔵品を名品展として東京で公開したことはありませんでした。そこで、この度、その魅力を多くの方々に改めて知って頂く 契機となればと考え、同館の数多くある所蔵品の中から、主として仏教に関する美術工芸品の一端、計83件を名品展という形で、ここ東京・渋谷で、ご紹介させて頂くことと致しました。国内での移動にも不自由が生じている昨今の状況を鑑み、奈良にある名品を東京で鑑賞することで、本展覧会が皆様の心の癒しとなり、さらにわが国の仏教文化に対する関心を高める機会となれば幸いです。


流石に同じ区立美術館でも板橋区立美術館は素晴らしい企画を行って下さる好きな美術館ではあるのですが、流石に国宝や重要文化財の展示は観たことがありません。やはり「松濤」と言うブランド力と国宝や重要文化財を展示できる設備が整っているからこその好企画であります。東京には「東京国立博物館」がなまじっかあるだけに、姉妹館である「奈良国立博物館」での一括貸しは流石に出来ないけれども……と言うジレンマを汲み取った区立美術館と言う「弱小チーム」ならではの強みを活かして国宝4点、重要文化財14点を含む全89点もの作品を奈良から東京に持ってきた功績は決して小さなものではありません。特に今回痺れたのは国宝の『辟邪絵』シリーズでして前期は天刑星、毘沙門天王、栴檀乾闥婆と2階の第二会場にあった藤原定家が書いた『明月記』断簡でして、本体は京都の冷泉家時雨亭文庫が保有し国宝となっていますが、その片鱗が観れただけでも有難いのと、密教の最高法典である「理趣経曼荼羅」は東京国立博物館でも中々お目に掛かれない名品でありました。


https://shoto-museum.jp/exhibitions/195nara/

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