登場人物 男女二人組ユニット○○ 男 A氏
女性二人組ユニット◆◆ 女 Bさん
女性二人組ユニット◆◆ 女 Cさん
どうやらその日は、ライブ出演予定の○○は、A氏の相方の都合がつかず、代打としてBさんを起用して、演奏を行う予定だったらしい。
○○と◆◆はその日の対バンだし、どっちも好きなバンドだったから、私としてはそのミックスには逆に楽しみな企画だった。
先に出番だった○○のA氏が、客に事情を説明するとともに、ステージにBさんを呼び込んでライブがスタートされた。
もともと○○は、歌謡曲の替え歌を出し物としているバンドで、真顔で真剣に変な歌詞で有名な曲を歌うというスタイルだった。
演奏中は毎回、観客を巻き込んで、笑ったり吹き出したりしたら、その人はテキーラをワンショット一気するという、にらめっこ的なお遊びもセットだった。
しかし、演奏が始まったはいいが、どうにもヴォーカル担当のBさんの様子がおかしい。
スマホの画面を見ながら歌詞を追いかけてたり、前奏からの歌いだしのきっかけが分からなかったり、かなりグダグダなご様子。
A氏はBさんがつっかえるたびに演奏を止め、笑ってごまかしてるペナルティとしてテキーラの一気飲みをBさんに強要した。
最初の1、2杯のうちはライブハウス全体も、○○というバンドの性格上のおふざけに思えたので、笑いを誘う和やかなムードだった。
それが、その後の演奏においてもBさんの失敗は続き、3杯、4杯とショットグラスをあおる頃から空気が変わる。
テキーラを飲んだら意識がシャキッとするわけがなく、案の定、逆にBさんの歌自体はよりぐちゃぐちゃになった。
Bさんは5杯、6杯とさらに一気が重なり、ほどなくステージ上で酔い潰れてしまった。
A氏はたぶん、まじめに事前準備していなかったBさんに思うところがあっただろう。
Bさんとしては、ライブ日直前に軽く代打を依頼してきたA氏に言いたいことがあるだろう。
○○の後に◆◆の出番あったのに、相方のBさんが酔って潰れたため、一人でステージに立たなければならなかったCさんは確実に激怒だろう。
バンド同士のトラブルって、いろいろと、何となくあるもんだとは思ってる。
ステージ上のハプニングだって、結果オーライの場合も多い。
観てる側としては、今回の事件が、上手く収まってくれればいいなと願うばかり。
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