小銭での預金の有料化に完全にやられた。
日常の細かい貯金のつもりで、5円玉と1円玉を雑に袋に放り込んで、数年に一度、銀行に預金するという手がもう使えない。
窓口で大量の小銭を出しても、カウンターの奥の機械でじゃらじゃら数えるだけにしか見えなかったが、銀行としては、それがそんなに苦労だったとは。
昔からある、ブタさんの貯金箱で小銭を集めて、それがいっぱいになったら金づちでたたいて割る、そんな微笑ましく思えたシーンも、逆に今では面倒な行為になろうとは。
うーん、時代って。
とりもなおさず、俺ナウ、どのくらいの小銭がたまっているんだろうか。
そう思ってバッグの中身をぶちまけてみたら、1円玉と5円玉に混じって、百円玉が4枚出てきた。
その瞬間に感じた百円玉のパワーは、なんか100円以上の価値に感じた。
意味は分からないけれど。
あと、錆びすぎかつ少し曲がっている10円玉も1枚出てきた。
こいつは残念ながら、もうどうにもならない。
この無念よ。そしてなぜここにある。
1円玉×157枚と5円玉47枚か、金額にして392円。
日常生活では、損しても割と思い切り悔しがるような金額でもない。
かといって、無駄にする気にもなれない。
現金を見ると、1円玉でも‶お金”だって強く意識してしまうから。
大手の都市銀行だとATMは100枚まで預け入れ無料だとか、セルフレジのスーパーで使うとか、ネットで検索結果を見たけれど、どれも今の私の状況ではちょっと対応は難しい。
自分オリジナルの解決を考えなきゃならないようだ。
とりあえず小銭をバッグに戻し、頭の中のOSで、小さなウィンドウを立ち上げて解決方法を計算させておく。
昔は小銭が私の財力の全てだったころもあったのに、逆に使い道を考えなきゃならない時が来るなんて、時代って。
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