爆裂！栃ノ心のワンハンドサルベージ！

大相撲一月場所十四日目。
幕尻ぎりぎりの位置で苦戦が続く、ご贔屓栃ノ心。隠岐の海との一番は、全盛期を髣髴とさせる胸のすくような力業を見せてくれました。
実況と、解説の元豊真将、元豪栄道の絶賛コメントを再録します。

「西の15枚目、栃ノ心が６勝７敗。大関経験者が苦しんでいます。今日の相手はベテラン隠岐の海。軍配が返ります。」
ハッケヨイ！
「もろ差しだ！隠岐の海が良い体勢、栃ノ心は左上手ですが、この体勢ではどうでしょうか。隠岐の海が前へ攻めて行きます。あーっ、栃ノ心が片腕だけで戻した！さらに持ち上げるワンハンドサルベージだ！そして、上手投げ！首を巻きながら上手投げ！決まった決まった！左腕一本の上手投げ！栃ノ心の勝ち！力で制しました！７勝目、執念の7勝目！」
「向こう正面の立田川さん、スパッと隠岐の海がもろ差しになりましたがね？」
立田川(元豊真将)「そうですね、栃ノ心が左を取り、右を相手の首に巻きながら投げたんですが、信じられないような怪力ですね。(途中、左腕一本で持ち上げようとしましたが)ちょっと自分たちの相撲の理解を越えていると言いますか。自分にはとてもできない、栃ノ心の怪力あっての相撲ですね」
「栃ノ心もこのところケガで苦しんでいますけど、気持ちの伝わって来るような相撲です。」
「そうですね、元大関がこのような気持ちの入った、沸かせてくれる相撲を見せてくれると、自分も嬉しくなりますね。(親方も何度か対戦ありますが？)いやもう、本当に怪力で、本当に良いところを取ったのに持ち上げられるので、手を焼きましたね。」
「豪栄道の武隈さん、苦しんでいる栃ノ心の心境もわかる部分あるのではないですか？」
武隈(元豪栄道)「そうですね、必死で頑張っている姿は、こちらとしても見ていて感じるものがあるので。まだまだ頑張ってほしいですね。(やっぱり怪力でしたか？)とくに、初優勝をする前ぐらいからその直後、稽古していても、それまでの栃ノ心よりもさらに力強かったんですよ。」

7勝７敗と五分の星で迎える千秋楽、相手は同じく7勝７敗剣が峰に立つ逸ノ城。過去、がっぷり四つの名勝負を重ねてきた取組です。鉄腕、豪腕、鋼の左に願いを込めて、一生懸命応援しますよ。