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2022年01月22日10:03

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『鎌倉殿の13人』第2回「佐殿の腹」

 第2回をやっと見返した。冒頭は平清盛と宗盛のやりとりだった。清盛を演じる松平健は1979年のやはり鎌倉幕府草創期を扱った大河『草燃える』でまさに北条義時を演じた人だ。宗盛の小泉孝太郎は大河『義経』で平家のボンボン平資盛だった。現職総理大臣の息子というネタとして使い捨てにされそうなポジションからちゃんと今の位置にたどりついたのはすごいと思う。ネタ枠は政治家としての地盤を引き継いだ弟の進次郎の方にまわったように見えるのも、悲喜こもごも。

 伊東と北条の衝突はあわやというところまで進んだが、大庭景親が間に入って寸前で回避された。この後の両者の手打ちのやりとりが、『アウトレイジ』ばりにヤクザの談合そのものだった。武士団なんてそのまま暴力団なんだから、当たり前だけど。
 大庭景親を演じている國村隼なんかこのすぐ後の『雲霧仁左衛門5』では盗賊の主人公を執拗に追う公儀の奉行なのに、こっちでは海千山千の組長にしか見えない。そして、こっちの國村隼の方がなにか楽しそうだった。どうして、ヤクザを演じる俳優は誰も彼もこんなに楽しそうなのだろう。

 現状、コミカルなシーンは登場人物同士が自分の都合や思いこみを押しつけあって、そのすれ違いで状況が動いていくシチュエーションコメディのメソッドがメインになっている。新垣結衣はそういうのがあまり得意ではないっぽい。野木亜希子は彼女のコメディ演技を評価していたけど、自意識で雁字搦めになって挙動不審になった人とかの系統で、普段の演技も受けの芝居の巧者ではあると思うけど、引っ張ったり押しあったり競り合ったりする力は強くない。意外と使いどころの難しい役者だとあらためて思った。
 このドラマの中であえて適役を選ぶとしたら、周囲にあれやこれや押しつけられて右往左往している主人公だろうけど、北条義時をガッキーがやるわけにはいかないので仕方がない。

 あと、意外と宮沢りえの扱いのささやかなのが気になっている。時政の後妻は後でいろいろと画策してくるはずで、今はあえて出し惜しんでいるのかもしれない。宮沢といえば、義時と政子の妹の美衣を演じる宮澤エマの、なににつけても醒めた感じがおもしろい。

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