鰤、ブリ、ぶり…。
今が旬り魚です。寒鰤(かんぶり)と呼ばれます。
主な生息域は日本海と北海道-九州の太平洋岸。北海道でもよく水揚げされています。西日本では養殖も盛んです。
ブリは大きさによって呼び名が変わる出世魚です。関東式だとモジャコ(稚魚)→ ワカシ(35センチメートル〈cm〉以下)→ イナダ (35-60 cm) → ワラサ (60-80 cm) → ブリ(80 cm以上)。今日の話題の中心となる富山県では コゾクラ、コズクラ、ツバイソ(35 cm以下)→ フクラギ (35-60 cm) → ガンド、ガンドブリ (60-80 cm) → ブリ(80 cm以上)。
いろいろな食べ方がありますが、刺身として食べる際、高知県では一般的にぬたという酢味噌(タレ)を付けて食べるとのこと。一般的には刺身にするかぶり大根にすることが多いようです。富山県氷見(ひみ)の「氷見の鰤(ひみのぶり)」は鮨好きなら誰もが知っている有名ブランドです。
寒さが厳しくなるこの時期の富山を代表する食といえばブリですが、今年は異変が起きています。例年は「ひみ寒ぶり宣言」が出され、漁が勢いづく頃ですが、今年はここまで記録的不漁となっていて、県民の食卓から遠のいてしまっています。
富山県民のあいだにはこんな風習があります。それは結婚した年の暮れに嫁の嫁ぎ先にお歳暮として鰤をまるごと贈るのです。そして、贈られた側は半身を返すのです。私が実際に富山県出身の人に確かめてみると「そうだ」との答えが返ってきました。今はそうしない家も増えてきたらしいですが。
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