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2022年01月10日08:50

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笑点考 当代林家三平さんについて思う

フォト


※画像は三平さんがいた頃の笑点のメンバー

憲さん、最近の日曜日のルーティンは午後5時半になったらテレビをつけることである。

老舗の演芸番組「笑点」をみるためである。

昨日、年内初めの「笑点」のレギュラー番組が放映された。

「日本テレビ女性アナウンサーペア大喜利」と題して女性アナウンサーと笑点メンバーがペアになって大喜利をするという内容だ。

参考

https://www.ntv.co.jp/sho-ten/onair/index.html

これは結構見応えがあった。

特に女性アナウンサーは芸達者が多く、笑わせてくれた。

しかし、番紙をよくみるといつもと違う違和感があった。

それは何かというと林家三平がいないのだ。 

彼は去年いっぱいで笑点を「卒業」したそうである。

参考

林家三平を『笑点』に“ゴリ押し”した母・海老名香葉子の誤算
https://news.yahoo.co.jp/articles/55a5a49bc8abda96dff0b4809f6114cf3f79611b

この記事で演芸ライターがこう書いている。

「共演者や番組スタッフサイドから見れば戦力外、三平からしたら身を引く、という感じでしょうね」

「解答(ママ)の面白さが圧倒的につまらなく、かつ解答する頻度も低かった。あの番組は、全体的な集団芸という側面もありながらも、個々人がせめぎ合う個人芸の場でもあるのです。三平は集団芸にも加われなかったし、個人芸も発揮できなかった」

憲さんもこのライターの見方に同感である。

彼の回答はやはりどこかピンぼけであり、また自身のキャラクターも打ち出せていなかった。

残念だが、彼の笑点「卒業」は順当であっただろう。

なので、彼のいない昨日の新年最初の「笑点」は不思議な安定感があった。

参考

【二代目林家三平】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AE%B6%E4%B8%89%E5%B9%B3_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

「笑点」について、憲さんは以前は偏見を持っていた。

「本当の芸がない噺家の吹き溜まり」だと。

特に林家喜久蔵(当時)をみていて強くそう思った。

あまり噺家的知性と芸を感じられないのだ。

彼の芸は物真似と自身の趣味の紹介である。

参考

【林家木久扇】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AE%B6%E6%9C%A8%E4%B9%85%E6%89%87

【彦六伝】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%A6%E5%85%AD%E4%BC%9D

出囃子の「宮さん宮さん」も憲さんにとっては癇に触る。

参考

【宮さん宮さん】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E3%81%95%E3%82%93%E5%AE%AE%E3%81%95%E3%82%93

https://youtu.be/DVc-UNU48g0

しかし、その憲さんの認識を変えたのが三遊亭小遊三師匠である。

参考

【三遊亭小遊三】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%81%8A%E4%BA%AD%E5%B0%8F%E9%81%8A%E4%B8%89

彼は人情噺はやらない。滑稽噺のみで勝負する。それは何かしらの考えがあってのことであろう。

しかし、彼の滑稽噺は天下一品である。

師匠の『蛙茶番』などは抱腹絶倒して笑い転げた。

参考

三遊亭小遊三「蛙茶番」
https://youtu.be/foFez9MiaQI

林家たい平師匠は秩父出身ということで憲さん応援しているが、彼の芸も達者である。

特に古典の大ネタを高座にかけるがしっかりとしていて味わいがある。

さらに彼の十八番(おはこ)の秩父夜祭の模写は大変秀逸である。

あれは本物の秩父夜祭と同等に民族無形文化財級ではないだろうか?

参考

林家たい平『一人秩父夜祭』
https://youtu.be/JT6eCm-J-WY

今は司会の春風亭昇太師匠の噺も面白い。彼は新作が得意なのだが古典もしっかりとやってのける。きちんとした基礎の裏打ちがある。

参考

【春風亭昇太】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%98%A5%E9%A2%A8%E4%BA%AD%E6%98%87%E5%A4%AA

彼の落語は「権助魚」や「御神酒徳利」を聴いた。

参考

春風亭 昇太1「権助魚」「御神酒徳利」―「朝日名人会」ライヴシリーズ29
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&cd=SICL000000105

春風亭昇太「権助魚」
https://youtu.be/3FGAgZLCE80

腹黒で友達がいないことを推している当代の三遊亭圓楽師匠は、やはり青学卒のインテリを押し出しているだけあって、特に彼の笑点での時事ネタには唸らされる。

昨日の笑点でも言っていたが彼は憲さんと同じ「オピニオンリーダー」であろう。

( ̄ー ̄)ムフフ

参考

【三遊亭圓楽】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%81%8A%E4%BA%AD%E5%9C%93%E6%A5%BD_(6%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

彼の噺もしっかりしている。

憲さんは彼の「浜野矩随」を聴いたが唸ったね。

参考

https://tower.jp/item/4785841/%E4%B8%89%E9%81%8A%E4%BA%AD%E5%9C%93%E6%A5%BD1-%E8%88%B9%E5%BE%B3-%E6%B5%9C%E9%87%8E%E7%9F%A9%E9%9A%8F-%E4%B8%80%E6%96%87%E7%AC%9B-%E3%81%AD%E3%81%9A%E3%81%BF

【浜野矩随】
http://sakamitisanpo.g.dgdg.jp/HAMANONORIYUKI.html

残念ながら憲さん、三遊亭好楽師匠の噺はまだ聴いたことがない。

彼は笑点では「ヘボ」を売りにしているようだが一度聴いてみたいと思っている。

参考

【三遊亭好楽】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%81%8A%E4%BA%AD%E5%A5%BD%E6%A5%BD

また、歴代の回答者の落語も改めて最近聴いている。

前司会の桂歌丸師匠や先代の三遊亭圓楽師匠はやはり師匠筋である三遊亭円生師匠の影響を色濃く残しているが、やはり古典落語継承の礎となったことは間違いないであろう。

参考

【桂歌丸】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%82%E6%AD%8C%E4%B8%B8

【五代目三遊亭圓楽】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%81%8A%E4%BA%AD%E5%9C%93%E6%A5%BD_(5%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

憲さんは「ぼくちゃん」キャラで人気を博したが若くして急逝した四代目三遊亭小圓遊師匠も子供の頃は好きだった。

参考

【三遊亭小圓遊】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%81%8A%E4%BA%AD%E5%B0%8F%E5%9C%93%E9%81%8A#3%E4%BB%A3%E7%9B%AE

彼の落語は奇跡的に江戸川区の図書館にありそれを聴かせてもらったことがある。

これだ

東西名人揃いぶみ 第四巻 八代目圓蔵/小圓遊/圓窓/六代目志ん馬
https://www.amazon.co.jp/%E6%9D%B1%E8%A5%BF%E5%90%8D%E4%BA%BA%E6%8F%83%E3%81%84%E3%81%B6%E3%81%BF%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E5%B7%BB-%E5%85%AB%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%9C%93%E8%94%B5-%E5%B0%8F%E5%9C%93%E9%81%8A-%E5%9C%93%E7%AA%93-%E5%85%AD%E4%BB%A3%E7%9B%AE%E5%BF%97%E3%82%93%E9%A6%AC/dp/B0042INOAY

「狸賽」だった。味わいがある。

【狸賽】
https://senjiyose.com/archives/1706

と、このように笑点の歴代の回答者はそれなりに本業の噺でも実力を持っているのである。

しかし、当代の三平は違った。

噺が地についていない。

また、笑点においても回答が面白くないし、キャラクターが確立されることもなかった。

憲さん、彼の兄の林家こぶ平が正蔵の大名跡を継ぐ時・・・

「(´Д`)=*ハァ〜、何でこんなヘボがこんな大名跡を継げるかね?」

と憤ったが、しかし当代の正蔵はその後テレビ出演を控え、頼りないキャラクターも封印し落語の精進に励んだ。

結果、記事にもあるように彼の落語は今聴くと素晴らしいものがある。

まさに、林家正蔵“師匠”となったのだ。

参考

【林家正蔵 (9代目)】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AE%B6%E6%AD%A3%E8%94%B5_(9%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

また、憲さんは先代の爆笑王初代林家三平をあまり高く評価していない。

参考

【初代林家三平】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AE%B6%E4%B8%89%E5%B9%B3_(%E5%88%9D%E4%BB%A3)

しかし、当代は父親のようにもまだなれていない。

冒頭に挙げた記事にこうある。

「三平の母、海老名香葉子さんは、東京大空襲の被害を伝えることを命がけで続けています。それはとても貴重なことです。母の影響を受けた三平は、ある時期から戦前に戦意高揚のために作られた『国策落語』に取り組み始めました。」

しかし、落語の真骨頂は講談や浪曲とは違いその反骨、反権力、反権威にある。

それはここでは語らないが落語の「たがや」を聴けば一撃でそれが理解出来る。

参考

【たがや】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9F%E3%81%8C%E3%82%84

小朝師匠の「たがや」
https://youtu.be/hmTctA9oOJ8

しかし、いわゆる「国策落語」はその落語の反骨精神を封印して戦中に作り上げた落語の歪(いびつ)な形なのである。

参考

【国策落語】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AD%96%E8%90%BD%E8%AA%9E

それが面白い訳がない!

それはこの本によく書かれている。

国策落語はこうして作られ消えた 柏木新著
https://www.tokyo-np.co.jp/article/3446

そんな噺は博物館か噺塚にでも眠らせておけばよいのだ!

あと、問題なのはやはり記事にあるように”笑点の座布団利権”であろう。

あの黄色の回答者は長年この番組の回答者をしていることで相当儲かっているようだ。

以前、タイで象を購入したこともあったそうだ。

参考

タイで象を買った林家木久扇
https://www-thaich-net.cdn.ampproject.org/v/s/www.thaich.net/news/20160627hk.htm/amp?amp_js_v=a6&_gsa=1&usqp=mq331AQKKAFQArABIIACAw%3D%3D#aoh=16417701620950&referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com&_tf=%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%3A%20%251%24s&share=https%3A%2F%2Fwww.thaich.net%2Fnews%2F20160627hk.htm

金の使い方が庶民とは違う。

しかし、笑点に出ておらずあまり名の知られていない落語家はこのコロナ禍で高座が減り食うに事欠いているのである。

参考

憲さん随筆
寄席の自粛要請断固反対!落語や文化芸術、大衆娯楽は社会生活の維持に必要不可欠だ!
https://hatakensan.cocolog-nifty.com/blog/2021/05/post-51b60a.html

まさに、国会議員とワーキングプアの違いに等しい。

笑点ももう少し頻繁に噺家を入れかえてはどうなのだろうか?

確かにいつものメンバーという安定感はなくなるが、いろいろな噺家が見られて落語ファンにはありがたいのではないだろうか?

憲さんは記事にもあるよう東京大空襲の被害を伝える三平の母の海老名香葉子さんの活動を高く評価している。

参考

【海老名香葉子】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E8%80%81%E5%90%8D%E9%A6%99%E8%91%89%E5%AD%90

しかし、こと落語に関しては「正蔵」の名跡に固執する海老名家の当主としてはいかがなものかと考える。

それは、林家彦六師匠の名跡返上問題からそう思っている。

参考

【林家彦六】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AE%B6%E5%BD%A6%E5%85%AD

噺家の名跡は世襲であってはならない。

梨園とは違うのだから。

参考

【梨園】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%A8%E5%9C%92

こと大名跡はその実力と落語ファンに後押しされて名乗るものであろう。

憲さんはそう考える。

三平さんには落語を精進し笑点に出演しないでも「この噺家の落語を聴きたい!」と思わせる真の噺家となるように頑張っていただきたい。

憲さんは一落語ファンとしてそう願っている。

三平さんの再起に期待している。

笑点は老舗の演芸番組としてかけがえのないものであろう。
ことに、組織の違う噺家が集うと言うのは良いことであろう。

落語協会、落語芸術協会、圓楽党である。いずれここに立川流も加えてはいかがだろうか?

是非とも末長く続いてもらいたい。

2022年の冒頭、ふとそう憲さんは考えた。

どーよっ!

どーなのよっ?

※次の笑点の話題はいつ山田君が「卒業」するかだろう!?

「手を上げて横断歩道を渡しましょう 松崎真でございます。」

参考

【松崎真】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B4%8E%E7%9C%9F

「笑点」で座布団を運んだ経験のある人って実は大量にいるんですよ。
https://middle-edge.jp/articles/T9DzE?page=2

お後がよろしいようで・・・。
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