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2021年11月05日08:46

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憲さん随筆アーカイブス 憲さんの観仏三昧 三浦半島で運慶を拝観する

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※画像は浄楽寺の運慶作不動明王像(拾い)。頭がチリチリパーマである。(´艸`)くすくす

※この随筆は2017年5月30日に執筆したものに加筆修正しました。

みなさんは、運慶をみたことがありますか?

そう、あの歴史の教科書にも載っている平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した伝説の大仏師、運慶です。

かれの作品で有名なのは奈良の東大寺南大門金剛力士立像(国宝)などがありますね。

参考

【東大寺南大門金剛力士立像】
https://sekainorekisi.com/glossary/%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E5%AF%BA%E9%87%91%E5%89%9B%E5%8A%9B%E5%A3%AB%E7%AB%8B%E5%83%8F/

教科書にも写真が載っているでしょう?

その運慶を、奈良や京都にいかなくても、それもたらふく観ることができるところがあります。

それは・・・。

神奈川県三浦半島です。

神奈川県横須賀市の西側、葉山町との堺の近くに芦名という場所があります。

三浦半島の西側は電車でいくと大変不便でここも逗子からバスを乗ることになりますが、私は今回は会社の車を借りて(マイカーがないので)行きました。

この芦名に金剛山長寿院大御堂浄楽寺という小さなお寺があります。

参考

【金剛山長寿院大御堂浄楽寺】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%84%E6%A5%BD%E5%AF%BA

https://www.jorakuji-jodoshu.com/

このお寺、前島密のお墓があることでも知られているそうです。

参考

【前島密】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E5%B3%B6%E5%AF%86

前島密といえば、日本の郵政事業を確立した「郵便の父」として知られていて、日本橋にある日本橋郵便局の前に彼の胸像があり、また1円切手の肖像画にもなっていますが、彼は漢字廃止論者の大たわけ者と言わざるをえず、私としてはあまり興味がありません。

参考

【漢字廃止論】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%A2%E5%AD%97%E5%BB%83%E6%AD%A2%E8%AB%96

その前島密が晩年過ごしたのがこの浄楽寺ですが、外観は片田舎のなんのことはない寺です。

が、しかし!

この寺にとんでもないお宝があるのですよ!

そもそもこの浄楽寺というお寺は、鎌倉の光明寺というお寺の末寺で、1213年鎌倉合戦で北条氏に滅ぼされた鎌倉幕府の有力な御家人、和田一族の和田義盛が建立した阿弥陀堂であったそうです。

参考

【光明寺 (鎌倉市)】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E6%98%8E%E5%AF%BA_(%E9%8E%8C%E5%80%89%E5%B8%82)

【和田義盛】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E7%94%B0%E7%BE%A9%E7%9B%9B

で、その和田義盛とその夫人小野氏が奥州遠征の勝利のために、阿弥陀三尊を発願したようですが、実のところは一足はやく運慶に仏像制作を依頼し、伊豆に願成就院を建立した北条時政に対する対抗心だったようです。

対抗心にせよ、運慶に5体もの仏像を作らせて、今に残してくれた、和田義盛最高!

\(~o~)/

ところで、今回憲さんがわざわざ三浦半島の田舎まで仏像をみにいったのには訳があります。

それは!

神奈川県三浦半島にある二大霊場の一つ不動尊霊場の不動明王像は12年に一度開帳します。
さらに、醫王山神武寺薬師如来霊場の薬師如来坐像は33年に一度開帳します。

参考

【】
【醫王山神武寺】
https://miura-yakushi.jimdofree.com/temple-list/01-jinmuji/

この12年に一度、33年に一度もめちゃくちゃ珍しく一生に数回しか巡り合いませんが、この不動尊霊場の御開帳と薬師如来霊場の御開帳が同時に重なるのは、12と33の最小公倍数、132年に一度がなんと今年(2017年)だったのです!

参考

「神武寺33年に一度の御開帳」
https://www.city.zushi.kanagawa.jp/zushiphoto/list/item.html?code=1081

「三浦半島の“秘仏”一斉開帳
132年ぶり、2大霊場同時に」
https://www.townnews.co.jp/0502/2017/04/21/379536.html

憲さん「何年に一度」っていうのに滅法弱くて、聞いたら絶対行きたくなっちゃうんだよな〜?

その132年振りの開帳の最終日が昨日(2017年5月28日)だったという訳です!

で、昨日いてもたってもいられず行ってきました!

三浦半島!

で、行ってわかったのですが、この御開帳、三浦半島の数ヵ所の霊場で同時開催しているのね。

で、憲さんはじめは野比にある最宝寺に行きました!

ここは三浦半島薬師如来霊場の一つだそうです。

参考

【最宝寺】
https://miura-yakushi.jimdofree.com/temple-list/11-gomeizan/

33年に一度の御開帳の最終日ということで、観仏客でごった返していると思いきや!

おや?

すごい静か。

閑散としてる。

で、お寺の片隅で御開帳はされていました。

なんか檀家の偉い人が二人座って受付をしていましたが、他には誰もいず肩透かし。

「拝観料はいくらですか?」と聞くと、無料とのこと。

早速拝観。

薬師如来像が中央に鎮座しています。
しかし建物の中が薄暗くてよく見えません。

ここはフラッシュをたかなければ写真撮影はよいみたいで何枚かその御尊顔をカメラに収めましたが、暗くてよく写りませんでした。

で、気づいたのですがその薬師如来像の隣に小さなお不動様がありました。

受付の人に聞くと今回は132年振りの薬師如来、不動尊同時開催だから各霊場に同時に二体開帳しているとのこと。

なるほどね!

憲さん合点して、だったらやはり運慶作の不動明王像を是非浄楽寺まで見に行こう!と思い最宝寺で御朱印をもらい、そこを後にして車を芦名まで飛ばしました。

浄楽寺に着くと最宝寺ほどではないですが、やはり人はまばら。

御開帳は寺の裏の御厨でおこなっているようです。

ここは拝観料が三百円。

早速入るとありました!

バーン!

5体!

真ん中に鎮座するのはひときわ大きい主尊の阿弥陀如来座像。
これがこの寺の仏像の「センター」です。その向かって右脇には脇待の観音菩薩、向かって左脇には勢至菩薩が立っています。
この三体をして、この寺の阿弥陀三尊です。

で、さらに向かって右に今回の一番の主役不動明王立像がたち、さらに向かって左には毘沙門天立像が立っている。

参考

「運慶仏 間近で 芦名・浄楽寺で御開帳」
https://www.townnews.co.jp/0501/amp/2019/02/15/469847.html

うーん!

運慶作と聞かされて観るからだろうか?
それともこの狭い御厨に5体もの神々しい仏像が並んでいるからだろうか?

すごいオーラに圧倒されます。

実は憲さん仏像の中でもお不動様が好きで、この不動明王もその憤怒の形相がまたキュート!

そして、毘沙門天のポーズがまたまた面白く躍動感あふれる。
この二人に主役の阿弥陀様もたじたじだが、阿弥陀様もやはり何事も受け止めるどっしりとした佇まい。

いきなり運慶作仏像5体!

ごちそうさまでした。

ゲップが出そうでした。

ところで、この寺の阿弥陀三尊、当初は成朝という人の作だと思われていたみたいですが、昭和34年の調査で毘沙門天から月輪形の銘札がでてきて、そこに運慶が小仏師十人を率いて造立したことが書かれていたそうだ。

参考

【成朝】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%88%90%E6%9C%9D

さらにその後の調査で不動明王像にも同じ銘札が納入されていることが判明したそうだが、阿弥陀三尊の胎内には銘札がなかったが、その胎内の梵字の墨書の筆跡鑑定で同じ人の筆跡と判明、5体全ての制作に運慶が関与していたことがわかったそうです。

いや〜、ロマンだよね〜。

寺の人に聞いたらこの仏像の御開帳は年に2回あるそうです。

うんにゃ?

不動明王像は12年に1回では?

憲さん思うにこの阿弥陀三尊の御開帳が年に2回では?

よくわかりませんが、運慶に会いたければ是非横須賀市芦名に行ってみてください。

憲さんこの二つのお寺で今回はお腹一杯。

午後は荒崎海岸までいって磯でヤドガリや蟹、海牛と戯れて帰路につきました。

いや〜、

仏像最高\(~o~)/

偶像崇拝最高\(~o~)/

今度はどこに観仏に行こうかな〜?

(´艸`)くすくす

どーよっ!

どーなのよっ?
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