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2021年10月24日22:12

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【映画感想】007/カジノ・ロワイヤル ('06)

007シリーズ第21作『007/カジノ・ロワイヤル ('06)』を観ました。
いよいよ6代目にして現007であるダニエル・クレイグの登場です。
しかし、この作品ももう15年も前の公開になるのですね。なんだかつい最近のような気がしていたので、かなり意外です。そりゃ、ダニエル・クレイグもボンド役を降りるわけです。

本作の監督はマーティン・キャンベル。シリーズ第17作にして、ピアース・ブロスナンが初めてボンド役を演じた『ゴールデンアイ』と同じ監督です。しかし、『ゴールデンアイ』とはかなり印象が違いますね。本作からはソニー資本が入ってMGM/UAとコロンビア・ピクチャーズの名前が制作会社に並んでいます。

久々にじっくりと観て感じたのは、これはもうシリーズ続編と言うようなレベルではなく完全なリブート作品だな、と言う事ですかね。ジェームズ・ボンドの描き方が従来作品とは全く違う。もしもジェームズ・ボンドが現実の世界に存在したら?と言うような作品になっていました。

ジェームズ・ボンドのパブリックなイメージと言えば、気障な伊達男でいかにも英国人らしい皮肉屋、豊富な知識とウィットに富んだジョークを好み女性にはモテモテ、超人的な身体能力と特殊兵器を駆使して世界規模の悪の陰謀を阻止する秘密諜報部員だと思います。もちろんそんな人間が現実に存在するはずもなく、大人のファンタジーかSF作品として描かれているのが通例だったように思います。

そんな超人的な活躍を現実世界での生身の人間が求められたらどうなるのか…

身体的、精神的な負荷は想像を絶するものがあるでしょう。

ダニエル・クレイグの演じるジェームズ・ボンドはそんな凄みのあるボンドでした。この作品について、もちろん以前にも観ているのですがまったく内容について記憶がなかったのは、きっとそんな飛躍についていけなかったのかな、と。ダニエル・クレイグが金髪だとかそんな事よりも、もっと本質的なところで従来作とは違っています。そんなところが、リブート作だと感じさせられました。

ただ、ショーン・コネリー以来のジェームズ・ボンドとは異質でしたが、逆にイアン・フレミングの原作に登場するボンドにはどこか近いものがあるように感じたのも事実です。原作を読んだのはだいぶ前なので細かいところは覚えていませんが、物語もかなり原作第一作目の『カジノ・ロワイヤル』を意識したものになっていますし、人間的な弱みや苦悩を超人的な克己心で乗り越え任務をこなす姿が原作のボンドに重なります。

従来の007シリーズとは異なり、本作と次作には時間的に繋がりがあると言う事なので、続きを観るのが楽しみです。『慰めの報酬』も内容まったく覚えていないので。忘却力がしっかり仕事してくれていますので、いつでも新鮮な気持ちで楽しめます(笑)
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