徒然読書日記21-38《フーガはユーガ／伊坂幸太郎》

《フーガはユーガ／伊坂幸太郎》
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幼い子供たちや
無抵抗な動物たちが犠牲になる事件を耳にすると、
はらわたが煮えかえるような腹立たしさと同時に
やりきれなさを覚えずにはいられません。
本書はそう言った内容のお話です。

伏線が各所に散りばめられた
ストーリー展開はいつもどおりなのですが、
お話がお話なので、
やっぱりやりきれない思いが強く残りました。

この世には理不尽なことがたくさんあります。
現実には目の届かないところで
もっと悲惨なことが起こっているのでしょう。
でも、本書ではそういったメッセージ性は希薄です。
薄っぺらい正義感を振りかざすような描写もありません。
そのことがかえって
物語に深みを与えているような気がします。

世界に愛と平和を・・・。