オスカー女優のハル・ベリーと、「007」シリーズで知られるダニエル・クレイグの共演で、1992年のロサンゼルス暴動に巻き込まれた家族を描いたドラマ。デビュー作「裸足の季節」がアカデミー外国語映画賞にノミネートされたデニズ・ガムゼ・エルギュベン監督がメガホンを取った。92年、ロサンゼルス・サウスセントラル。ミリーは家族と一緒に暮らすことができない子どもたちを、貧しいながらも愛情を注いで育てていた。隣に暮らすオビーはミリーたちの騒々しさに文句をつけながらも、陰では彼らをあたたかく見守っていた。そんな中、黒人が犠牲になった事件で不当判決が下されたことから、暴動がぼっ発。その影響でミリーたちの生活にも変化が訪れる。ミリー役をベリーが、オビー役をクレイグがそれぞれ演じる。(映画.comより)
<2020年2月15日 録画鑑賞>
ハル・ベリーとダニエル・クレイグという有名俳優が出演しているけれど、どちらかと言うとドキュメンタリーみたいな映画でした。ロサンゼルスのサウスセントラルの暴動はまだ記憶に新しいですね。今となっては、その後も似たような事件が続くので「またか」感があるのですが。
裕福ではない地域で、もがきながら生きる人たち。社会的にはマイノリティに属する彼らは、本来なら白人たちにバカにされないためにも、マイノリティ同志結束するべきなんだと私は思います。でも、やはりそれは難しい。イーストウッド御大が「グラントリノ」で描いたように、行き場のない鬱憤や怒りを抱いた人たちは、つい立場の弱い方を向き、お互いに足を引っ張りあってしまう、それが現実なんですね。多分、本来の人間の性がそうなんだろうと思います。日本人だって、そうなのでしょう。韓国系の食料品店と住民の黒人さんたちのやりとりを見ていて、そんなことを考えました。
そして、起きた「ロドニー・キング事件」。普段からやり場のない怒りを抱いた人たちが暴動を起こすのは必然だったのでしょう。それでも、本当に暴れているのはごく一部の人たち。多くの人は、貧困から来る空腹ややり場のなさ、帰るところすらない環境の悪さのせいで、普段から荒れていただけ。悪事はなるべく働かないで済まそうとすることくらいはわかっているのです。
しかし、少し前にも「ブラック・アンド・ブルー」という映画がありましたが、黒人さんたちに対する警官たちの居丈高な態度、これほどずっと映画にも描かれているのに、ということはみんながそうだと理解していると思うのに、改善されないのですね。もちろん、甘い顔を見せて失敗した例もあるでしょうし、本当の悪人だっているでしょうから、警官ばかりが悪いわけではないのでしょうが、なんでもう少しなんとかならないのかと思います。
つい恵まれない子供たちを見ると引き取ってしまうハル・ベリーの役柄も、わかる気はします。とっても勇気のいることだとは思いますが、やっぱり子供たちは国家の未来。貧困だって環境だって、生まれてきた子供に責任はないはず。愛情を感じて育てば、良心は必ず根付くと思うのです。甘いかもしれませんが。
すべての子供たちに未来がありますように。
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