無言歌は続く　

　今宵一枚目の音楽は　『ジュゼッペ・ディ・ステファノ〜デッカ録音全集』

　《CD 7》ポンキエッリ:歌劇『ラ・ジョコンダ』　四幕をもう一度

　悲しくてやりきれない　と云ふフォークソングがあったな

　今宵二枚目の音楽は　バッハ:　無伴奏ヴァイオリン・パルティータ
　グリュミュオーのような音楽作りは時代遅れか　古楽器が新しいか　
　アルテュール・グリュミオー　グリュミオーが４０代の絶頂期に漲るエネルギーを傾けて完成したバッハ　1番2番3番のパルティータのみ3曲　バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータについて

　３つのソナタと３つのパルティータから成り立　ソナタは現代のソナタに近く　4楽章形式で「緩〜急〜緩〜急」の教会ソナタという形式　第2曲にフーガが来るのが特徴　パルティータは第1番　第2番はイタリア風ソナタに近く　第3番はフランス風　舞曲を中心に舞曲や曲の種類の名称がついている　今でいえば　組曲のよう　古楽器演奏は女性が多いようだ

　ゴミを出して野菜の手入れ　トマトの整理　少し残すが概ね引っこ抜く　草もすごいね　その後ずっと草取り　ただひたすら引っこ抜く　九時　休憩　スイカを食べる　うまし

　10時過ぎ　暑くなってきたので仕事はやめて昼の準備　今日はうどんが残っているので　サラダうどん　すだち風　冷やし中華みたいに麺を茹でて　お皿に野菜を乗せる　キュウリにトマト　ナスの焼いたもの　うどん120グラムを茹でて220グラム　半分にして巣立ち風味のツユをかける　自家製ポン酢の方がうまいかな　しばし午睡　一時半　料理を見る

　この後　母の歯医者さんなのでアリオで私はお買い物　新米を買って　といふことで毎年新米の買い始めは四国の米　ここ幾年か四万十川の新米だったが今日はなく　四国の米の新米　詳しくは見ていない　土曜日でないのでマグロは買わず　今度曜日にマグロだけ買いに来る予定　本鮪の中落ちを購入予定　母がお灸を買いたいと云ふので薬屋に寄ったがなし　といふこと一旦帰宅して　録画した暴れん坊性分を見て薬屋へ　無事に買ってきた

　夕飯は鶏団子のフライ　今まで見たことがなく　買ってきた　卵の黄身くらいの大きさ　ひとりひとつはん　きゅうりの糠漬けにこんにゃくの酢味噌和え　納豆　ご飯味噌汁

　今宵も月が綺麗だね　でもちょっと薄曇り気味　金曜日の九時二分ごろが満月　

　朝六時といえば火野さんの自転車旅の再放送を見る　今日が新潟だったかな　明日だったかな　新潟と言えば　良寛さんの故郷　かねてより行きたいと思ふているがなかなかその機会に恵まれず　良寛さんの本も多くあって　興味は尽きない　昔落語家が良寛さんのドラマをやったが　結構印象に残るドラマであった　良寛さん　体力の衰えで物置小屋を改装した庵に移り住む　この時良寛70歳　そして29歳の貞心尼との交流が始まる　美しい女性であったとされる貞心尼　誠心誠意良寛に尽くしたと云ふ　羨ましいね

　天が下に満つる玉より黄金より春のはじめの君がおとづれ

　いついつと待ちにし人は来りけりいまは相見て何かおもはむ　

　年の離れた弟子への愛しさか　異性に対する思いか　さて

　漂白の僧侶として生きてきた彼を看取ったのは彼女であった　漢詩も有名だ

　今日食（じき）を乞（こ）ふて　驟雨（しゅうう）に逢ひ
　暫時（ざんじ）廻避す　古祠（こし）の中（うち）
　咲（わら）ふ可し　一嚢（いちのう）と一鉢（いっぱつ）と
　生涯蕭灑（しょうさい）たり　破家（はか）の風

（訳文）
　今日　托鉢の最中ににわか雨に遭った
　しばらく古い神社の中で雨やどりした　
　愉快だなあ　持っているものは一個の頭陀袋と一個の鉢の子だけ
　私の煩悩を滅却した生き方は　無一物でさっぱりしている　　　　


　　今宵は中野孝次の　風の良寛　でも読むとしよう