予告編見たとき「美女と野獣、のネット版」と思った。
そのとおりだった。
この監督の作品はいつも「ここでないどこか」で
普段はよわっちい人間が隠れたパワーを発揮する、という話だけど、
ネットの世界で普通の女子が活躍するなら
「サマーウォーズ」でもう終わってるじゃん、とも思った。
でもまあ、見てみた。
なるほど、と思った。
まず、確かに美女と野獣だ。
お城のデザインとか竜の姿とかベルの服装とか、
新旧の映画、アニメとそっくり。
普通女子がネット世界で、現実ではできないことをやる、のも
サマーウォーズと確かにすごく似ている。
でも、違ってしまったのよ、サマーウォーズとは、「時代」が。
あの映画では、ネット社会を破壊するのは「バグ」プログラムだった。
バグはみんなが平和に共存してた社会を破壊したので、
ネット民はみんな、バグ退治する女子の味方だった。
でも、今、ネット社会はネット民の悪意であふれている。
根拠ない炎上もしょっちゅうだ。
ワルモノ退治したがる自称「正義の味方」もあとをたたない。
そういう問題のあるネット社会で、人気が出るってことは
炎上するってこと。
そして、ネットでつながっていても仮想空間なので、
もし、だれかが命の危機でも救えない。
目の前で殺される映像が出ても、そこに助けに行けない。
近くにいるはずの警察なんかを呼ぶことができない。
そういう社会の変遷をうまくとらえて描いている。
そしてもちろんお決まりの(それが売りですから)
若者の成長と恋を上手におりこむ。
なんか「やられたぜ、また」って思う。
こういう話なんだよな、と思ってたけど見てしまう。
いいんじゃない?
いつの時代も若い人はいる。
でも、若い人の社会もずいぶん、変わったんだね。
ヒーローは、数学の天才でも花札勝負師でもなく、
周囲の目なんか気にしないで他人を思いやれる無口な人だった。
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