※画像はくだんの特報記事
今朝の東京新聞こちら特報部に今月10日に福島県三春町で開催された東電福島第一原発の汚染水海洋投棄問題について「経済産業省の説明を聞く会」の記事が載った。
このような会が開催されたことすら知らなかったので、ネットで調べてみたらこの記事を配信しているのは毎日新聞の地方版だけのようである。
参考
↓
「福島第1原発事故 処理水、国説明に疑問も 海洋放出、方針撤回迫る 三春/福島」
https://mainichi.jp/articles/20210715/ddl/k07/040/173000c
有料記事なので出だしのみ。
以下
東京電力福島第1原発にたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出を巡り、経済産業省の担当者を招いた説明会が10日、三春町で開催され、市民約100人が集まった。
複数の市民団体でつくる実行委が主催。坂本浩之町長が「さまざまな意見がある問題で、言い分を聞く機会はあるべきだ」と賛同し、町が後援した。
経産省からは原発事故収束対応室の奥田修司前室長が出席。汚染水と処理水の違いや、廃炉を進める上で処理水をためるタンクが負担となることなどを説明した。
以上、毎日新聞記事。
東京新聞でも報道がなかったので、今日の特報記事でその中味を詳しくしった。
そもそも、この説明会は「国が理解を得ていくと言っているのに、住民側が費用を負担して今回の説明会を準備した」(実行委員会のメンバーの言葉)そうだ。
この一点をみても、国や政府が口先では「さまざまな機会を捉えて説明していく」などと言いながら、腹の中では「そんなの関係ねー!」と思っていることのあらわれであり、全くもって被害者に対する誠意がみえない。
これが政府の一貫した態度なのだ。
すなわち、「汚染水の海洋投棄ありき」で、あとは「説明するふりをして、汚染水投棄を既成事実化し、時間が経って世論が忘れるのを待つ」という戦略であろう。
記事の中から福島の住民の声を抜粋する。
「(国は、汚染水海洋投棄を)理解しろと押しつけている。結論ありきだ」
「公聴会やパブリックコメントでも多くの反対意見が出ていた。それを反映せずに放出を決めた。結論ありきで、民主主義的な方法での決定とは考えられない」
「海洋放出の決定後に理解を得て合意をつくると言うが、とんでもない」
「今でも福島産の海産物を輸入しない国がある。原発事故の被害は続いている。海洋放出されたら福島は終わりだ」
「風評被害じゃない。実害だべ」
「今までも十分な賠償がされずに打ち切られている。国が決定したのだから東電ではなく国が補償すべきだ」
「海はゴミ捨て場じゃない!」
「薄めたって汚染水だ」
どれも福島県民の心の声であり悲痛で切実な叫びである。
「『関係者の理解なくしていかなる処分もしない』と国や東電は約束した。反古にしたのか」
との質問に対して、資源エネルギー庁原発事故収束対応室の奥田修司前室長はこう答えた。
「反古にしたとは思っていない。(放出までの)2年間にしっかり説明をし、理解を得ていきたい」
これに対し住民側が
「理解が得られなかったらどうするのか」と畳み掛けると
奥田は「政府一丸となって理解を得られるようにしていく」と答えるのみ。
何のことはない。理解が得られようが得られまいが汚染水の海洋投棄は結論ありきで強行し、政府は「それを理解出来ないのは住民が理解力に欠けるからだ」とでも言うのであろう。
こんな暴挙、絶対に理解出来るわけがない!
まさに「汚染水が海洋投棄されたら、福島は終わり」であり、トリチウム放射能汚染の実害を被るのである。
この福島県民の怒りの声を私たちは真剣に受け止めるべきだ。
この説明会は全部動画がアップされている。
福島県民の怒りの生の声が聞けるので、長いが是非聞いてもらいたい。
こちら
↓
「原発汚染水海洋放出について 経済産業省の説明を聞く会 via 『汚染水の海洋放出に反対する』実行委員会」
https://lucian.uchicago.edu/blogs/atomicage/2021/07/16/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E6%B1%9A%E6%9F%93%E6%B0%B4%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E6%94%BE%E5%87%BA%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6-%E7%B5%8C%E6%B8%88%E7%94%A3%E6%A5%AD%E7%9C%81%E3%81%AE%E8%AA%AC%E6%98%8E%E3%82%92/
東北訛りの言葉で訥々とではあるが、地元の人たちの切実な声が聞ける。
これに対して答える奥田はもっともそうなことを話してはいるが、結局は「海洋投棄ありき」の説明を繰り返しているに過ぎず、何の誠実さもない。
司会が時間の都合か結構抑制的なのが残念だった。
憲さん、自炊しているがお米を選ぶときはなるべく「福島県産」を購入するようにしている。
ささやかな福島県民への連帯の意味をこめて。
汚染水の海洋投棄は絶対に許してはならない。
あらゆる手段を使ってでも国と東電の暴挙を阻止すべきではないだろうか?
海は誰のものでもない。かけがえのない自然なのだ。
その海を放射能で汚しては絶対にならないのだ。
どーよっ!
どーなのよっ?
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