※この随筆は2020年1月28日に書いたものに加筆修正しました。
※画像はくだんの投書
類は友を呼ぶとでも言うのであろうか?
東京新聞の読者はだいたい「反安倍・反自民・反原発」という価値観の持ち主が多いのはその投書欄の中身をみるとだいたいわかる。
なので、私も投書を読んでいてだいたいが大変読み心地がいいのである。
その同類の同志はときとして、その政治性をも超越して価値観、人としての品性、品格をも同じにする場合があって驚く場合が多々ある。
昨日27日(2020年1月27日)の朝刊の投書にそのような投書が載ったので紹介しよう。
これは、少なくとも私が随筆で触れようと考えていた内容とほぼ同一のことを代弁してくれている投書である。
その中身は…。
千葉県柏市在住の65才の男性会社員からの投書である。
題は「犠牲者気遣うツイート感動」である。
概要はこうである。
マレーシアでの交通事故で負傷したバドミントンの桃田選手が自身のツイートで「運転手の方のご冥福をお祈りいたします」と記していたことがわかり。救われる思いをしたという内容である。
憲さんももツイートではないが、17日に退院し所属しているNTT東日本のホームページでコメントを出したのを読んだ。
その全文が以下である。
「応援いただいているファンのみなさま、マレーシア政府や日本バドミントン協会をはじめとした関係者のみなさま、この度はご心配をおかけしましたが、幸いにも日本帰国後の精密検査でも異常が見当たらず本日退院することになりました。事故後、多くのご支援をいただき本当にありがとうございました。また改めまして、今回の事故で亡くなられた運転手の方のご冥福をお祈りいたします。当面は静養することになりますが、心身の回復に努め、1日も早く元気なプレーをお見せし、支えてくださっているみなさまに恩返しをしていきたいと考えています。今後とも応援いただけると幸いです」
参考
↓
「桃田選手退院コメント」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000173975.html
コメントの中程に「今回の事故で亡くなられた運転手の方のご冥福をお祈りいたします。」と哀悼の言葉がある。
当然といえば当然なのだが、この投書した筆者も言うように「事故の報道が、彼だけに焦点をあてていたので…」というのは事実である。
マスコミは「桃田は大丈夫なのか?」「オリンピックに間に合うのか?」の報道一点張りで、なかには「運転手は居眠りしてた。」「桃田が死ななくてよかった。」「桃田のケガは運転手のせい」「居眠りしていたのだから自業自得」とすら言わんばかりの報道(特にワイドショー)が多々見受けられた。
しかし、この感性こそがいまの日本のマスコミや、果ては大多数の日本人の品性を表しているのではなかろうか。
どういう事情であろう、現地の運転手が桃田選手らを乗せて移動する任務を帯び、その最中に事故が起きて運転手の方が亡くなったのは事実である。
この亡くなった運転手の方にも何十年かの人生があり、愛する家族がいたのであろう。
それがこの日、事故に遭われてその人生が一瞬にして断たれてしまうとは、その無念さを想像するに言葉を失う。
人が死ぬとは、そういう深い悲しみを伴うことである。
人としてまずは、この亡くなった方に対し、哀悼の意を表することが自然と沸き上がる感情ではなかろうか?
そしてそのあとに、助かった桃田選手の怪我の容態やこれからの回復の目処が語られてしかるべきではないのか?
しかし、今回のテレビの報道も日本人の受け止めも、桃田選手一点張りでなんとも悲しいやら情けない限りであった。
なので、この桃田選手のコメントは極めて当然かつ普通のことであるにも関わらず、その内容がその人としての品性、品格を際立たせ、輝かしく見えたのではなかろうか?
桃田選手といえば、2016年いわゆる違法カジノ問題が取り上げられ、その際は一斉にマスコミは彼を叩いた。
参考
↓
「桃田賢斗と田児賢一選手、違法カジノ店出入り認める バドミントンのオリンピック候補」
https://m.huffingtonpost.jp/2016/04/06/momota-and-tago_n_9629664.html
しかし、現在日本国家そのものがカジノを誘致し、賭博で国家財政を支えようというなんとも情けなく、貧困な発想が横行し、刑法第185条「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。」が空文化するなかで、彼の行為を誰が非難することができようか?
(さらに、カジノを含む統合型リゾート施設いわゆるIR事業を巡る汚職事件で、国会議員である秋元司も収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われているのだ!)
参考
↓
「カジノ解禁へ19日全面施行 IR整備法、依存症対策も」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/116432
「IR汚職結審、秋元議員9月判決 改めて無罪主張、最終意見陳述」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/118069
私はオリンピックもバドミントンも全く興味はないが、この一件と彼のコメントで少なくとも桃田賢斗という人間に好感を持ったし、少しでも応援しようという気持ちになったのは事実である。
どーよっ!
どーなのよっ?
(´Д`)=*ハァ〜
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