「イングロリアス・バスターズ」「グランド・イリュージョン」などハリウッド大作でも活躍するフランスの女優メラニー・ロランがメガホンを取り、「TRUE DETECTIVE」の脚本家ニック・ピゾラットの小説デビュー作「逃亡のガルヴェストン」を映画化。「マレフィセント」「ネオン・デーモン」のエル・ファニングと、「疑惑のチャンピオン」「最後の追跡」のベン・フォスターが共演し、組織に追われる余命いくばくもない男と孤独な少女の逃避行を描いた。裏社会で生きてきたロイはある日、末期ガンと診断され、余命宣告を受ける。その夜、いつものようにボスに命じられて向かった仕事先で何者かの襲撃を受け、自分が組織から切り捨てられたことを悟ったロイは、とっさに相手を撃ち殺し、その場に捕らわれていた少女を連れて逃亡する。少女はロッキーと名乗り、行く当てもなく身体を売って生活していたという。ともに深い傷を抱えた2人は、果てしない逃避行に出るが……。(映画.comより)
<2019年10月29日 録画鑑賞>
ベン・フォスターは「✕men」で、議員(人間)の息子なのにミュータントだった事実が受け入れられずに悩むティーンエイジャー(いや20歳くらいだったかもしれないけれど、とにかく若い役)”エンジェル”で初めて気が付いた役者でした。あんなに若かったのに、いつの間にこんなに渋く・・・。
裏社会で生きるベンは、ある日肺に白〜い影が見えているレントゲンを見せられ、医者の説明もよく聞かずに病院を飛び出してしまいます(ここ、後々とても重要です)。その後は組織にも裏切られ(ボスの情婦と通じてた自分にも非がある)、とりあえず目の前の男を殺し、囚われていた美女(エル・ファニング)を救い出して逃避行を始めます。組織に囚われているだけあって、彼女もワケありな感じです。半ばヤケクソなベンと、他に頼るところもないエル。とにかく家に寄るというから行ってやると、幼い妹を連れて来るのです。これ以上足手まといは、とベンも思いますが、エルは義父の虐待を訴えて譲りません。仕方がないので、3人で逃避行です。途中、ガルヴェストンという街に滞在する3人。組み合わせから奇異の目で見られたり、安モーテルだから変な奴が住んでいて絡まれたり、まぁいろいろあるわけですが、そうは言っても、モーテル経営者の女性は面倒見がよかったりして「フロリダ・プロジェクト」みたいな展開もあり、ベンもそれなりに裏社会では名が通っていたみたいだけれど、「イコライザー」のデンゼルみたいに完璧な感じではなくて、個人的には見やすい映画だったと思います。それでも、悲しかったですけど。
なにげなく鑑賞していた凡人の私には、意を突かれた展開(どんでん返し?)がいくつかあり、かなり衝撃だったことも確かです。でも、エルがとてもよかった。もちろんベンもうまかったけど、やっぱりこの映画はエルかな。
<ここからネタバレ>
衝撃を受けた展開
1)実は年の離れた幼い妹は、義父による性的虐待の末に生まれたエルの娘だったということ。再婚しておいて、娘を置いてさっさと蒸発した母親に怒りを感じました。
2)ベンは実はたいした病気ではなかったこと。えぇっ!話はここから出発したのに。
3)エルがあっさり殺されてしまったこと。思わず目を疑いました。
平凡な人生がいいとは言いません。こういう人生もアリなのでしょう。エルを失った後、ベンは彼女の娘を救うために、すべての罪をかぶって20年服役するのです。モーテルの女主人に面倒をみてもらって大きくなった娘。女主人がいい人だったのね、とても素敵な女性になっています。そして、出所後のベンを探し当て、どうして姉は自分を捨てたのか、彼女は今どうしているのか、問いに来ます。姉さんじゃないこと、二人でいるところを襲撃されて本当に殺されてしまったこと、自分は黙って服役するしかなかったこと、母さんは本当にあなたを愛していて決して捨てたのではないこと・・・すべてを伝えます。そして二度と俺に会いに来てはいけないことも。愛されていたことを知った娘は、晴れやかな顔でベンのアパートを後にするのです。
こういう映画、好きです。
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