「グロリアの青春」のセバスティアン・レリオ監督が、自分らしさを守るため差別や偏見に闘いを挑んだトランスジェンダーの女性を描き、第90回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した作品。ウェイトレスをしながらナイトクラブのシンガーとして歌うトランスジェンダーのマリーナは、歳の離れた恋人オルランドと暮らしていた。しかし、オランドは自身の誕生日の夜、自宅のベッドで意識が薄れたまま亡くなってしまう。最愛のオルランドの死により思いがけないトラブルに巻き込まれ、容赦ない差別や偏見を受けるマリーナは、女性として生きていく権利を胸に前を向いて歩くことを決意する。主人公のマリーナ役を自身もトランスジェンダーの歌手であるダニエラ・ベガが演じる。(映画.comより)
<2019年8月15日 録画鑑賞>
どこの国でも、価値観が固定化した人々というのは、一定の割合で存在するもの。もちろん、時代の推移と共にその割合は減少していて、若い人ほど偏見は少ないと私は信じていますが、今回の映画は多分南米が舞台。お国により、バックグラウンドも違うのでなんとも言えませんが、嘘をつかず誠実に、人を愛しながら悪事も働かず真面目に生きているのに、なんでこんなひどい目に遭わなければならないのか、と思いました。少し前に見た「シングルマン」でも、愛する人のお葬式に出られなかった男性の話が描かれてましたが、幾度映画で描かれても、まだ世界は変わらないのですね。
「人と違うことがそんなにいけないことですか」と書きかけてハッとしました。人と違わない。何も違わない。ただ愛する人がいただけ。”普通”とされる人々が、喧嘩ばかりだったり、離婚件数がぐんと増えていたりするなか(いやそれも偏見か)、穏やかに暮らしていただけ。
あまりに突然だった愛する人(ジェレミー・アイアンズ似)の死に向き合おうとして、心身ともに攻撃され続ける主人公は、しかしやっぱり愛する人に救われて前を向くことができるようになるのですね。
良かった。あまりに理不尽な扱いに見ていてつらくなるシーンはあったけど、でも彼女は強かった。こんな感じの、前向きなラストが好きです。見れてよかった。
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