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2021年05月15日10:26

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ばあちゃんと猫

また母の話です。なんだか、介護日記ブログのようになってきましたが、それは本来、わたしの望む方向ではないのですよね・・・別に、具体的に望む方向があるわけじゃないのですが、「望む方向」が分からなくても「望まない方向」は分かることって、よくあるでしょ(^^;。それでという訳じゃないですが、手書きの日記をつけることにしました、母の日々を記録した日記です・・・自分の気持ちの整理にもなりそうなので(^^;。

で、今日の本題です。少し前から、母が亡くなった父のことを、やけに気にするようになりました。父が亡くなってもう十年以上経つのですが、母はつい先日亡くなったと思い込んでいます。で、「お葬式を出さないといけない」と。「もう、ちゃんとしたよ」と言うと、自分に隠して知らない間にしたのかと怒ります。「みんなで私をだましている」と嘆きます。ある夜など「みんなが私を捨てた。捨てられた者の気持ちが分かるか。あっちへ行け」とすごい剣幕で怒鳴ったりもしました。そういう日がしばらく続いて、今は"父の葬式問題"は少し落ち着いていますが・・・

昨日は、「じいちゃん(父)が死んだら、うちはどうなるの」と不安そうに言います。「どうもならんよ」というと「何もせんで普通に暮らしたらええの?」と言うので「そうよ、何も心配ないから、普通に暮らしたらええんよ」と答えると「なにがなんや分からへん」と言います。「みんな死んでいく」と呟き「わたしも死んだ方がましや。もう死にたい」と言います。これは、最近よく言っていることなので、いつも適当に相槌をうちながら聞き流しているのですが、昨日はふと「あなたが死んだら、まろ(猫)が困るやん」と言ったら、急に母の目がキラキラし始めました。なので「ご飯あげるのも、トイレの掃除するのも、お世話はみんな私がしてるのに、まろはばあちゃんにベッタリやからね」と重ねていうと「ほんまや」と本当に嬉しそうにニコニコします。なので、しばらくまろの話を続けたら、気持ちもやっと落ち着いたようでした。

我が家にはニャンコが四匹いますが・・・自分で言うのもなんですが・・・みんなが一番好きなのは、わたしだと思います。なにせ一緒にいる時間が長いですし、なにより衣食住のお世話係ですからね(^^;。でも、まろちんだけは違うのです。彼女は、母のことが大好きで、なにかにつけて母にひっついて甘えています。出会った時は野良猫でしたが、もとはどこかで可愛がられていた飼い猫なのだと思います。畑で作業する母の側で、ずっと母の様子を見ている子でした。そしていつの間にか我が家の農業倉庫に住み着き、お腹が大きくなっていよいよ出産という時になって「家に入れて、中で産ませて」と自ら主張して、我が家に入ってきました。それ以来、ずっと彼女は我が家に住んでいます。とはいえ、先住猫との折り合いが悪いということもあり、もっぱら母の部屋で過ごしているのですが・・・それは住み分ける必要に迫られて仕方なくというよりは、いみじくも偶然に彼女が最も望んだ形になったのだと思います。

そして、今や、我が家にとっても、これは最高に有難い成り行きとなりました。まろがいてくれて本当に良かった・・・母のためはもちろん、わたしにとっても、ほんとうに有難いことです。

数日前、母が「まろん(母はまろのことをまろんと言います)の様子がオカシイ・・・もう死ぬかもしれへん」と言い出し、びっくりして様子を見に行ったことがあります。すると、まろは元気で「どうしたの?」と、慌てふためくわたしたちの様子をキョトンとした表情で見ていましたが・・・それだけ、母が、まろを失うことを恐れているということではないかと思います。「みんな死んでいく」という恐怖が、母の中で大きく育っているということなのかもしれません。

それにしても、あれだけ毎日毎日激しく喧嘩をして、とても仲がいいとは言い難かった父と母ですが・・・母は、こんなにも父のことを思っているのかと・・・夫婦と言うものは不思議な関係だなと・・・そう思ったりする今日この頃です。
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