《あひる/今村夏子》
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3つの作品からなる短編集です。
作家には独自の文体というものがありますが、
本作ではそういったものが感じられません。
いずれもごく普通と思える文章で綴られているのですが、
でも、実はそこがすごいところなんだと
あとになって気づかされます。
描かれているのは、ある家庭のなにげない日常。
どこにでもあるような一場面を淡々と綴っているのに、
読み進めているとなんだか不穏な空気を感じます。
それが何なのか読み終わったあとに気づかされました。
なにげない文章に紛れ込ませたたった一言・・・
その一言に心がざわつかされるのです。
油断してると気づかないほどのさりげなさ。
だけど、その仕掛に気づいたとたん、
じわじわと怖さが染み出してくるような・・・。
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