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2021年04月16日21:31

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ピアニストはピアノの音色をどう変えているか

軽井沢ジャズフェスティバルであの秋吉敏子さんが出演されました。

5人位ピアニストは出まして、同じスタンウェイのピアノを弾いたわけですが、秋吉さんの音色だけ突出して違いました。
秋吉カラーは音色をにも。

横浜勤務は関内でした。隣の桜木町に今もあるエアジンとか、ドルフィー、BAR BAR BARにほぼ毎日のように通った話はしたことがあったと思います。

この頃から本格的に聞き出したジャズ。音楽を理解するためにも、新宿ピットインレベルのジャズプレーヤーかシンガーの演奏を聴きまくったわけです。

ライブが終わってもすぐ帰るミュージシャンは少なく、一緒に飲んだり話したり。

何をよく話したかというと、ライブの感想はもちろんですが、気づいたポイント、そうして楽器のことです。

ハーモニー重視のクラシックでは他の人と異なる特異な音色で演奏すると、指揮者や回りから注意されるでしょう。
しかし、個性が重視されるジャズでは、自分だけの個性的サウンドの中に当然楽器選びや演奏方法、テクニックがあることがよくわかりました。

サックスやトランペットを見せていただいたり、あのトロンボーンの向井滋春さんにいつもと音色が違うことを指摘すると、ヤマハに特注して、管の口径を0.01ミリ広くしてもらったの。わかってくれて嬉しいよ。などと言われたことがありました。

そのぐらい楽器の音色を聞き分ける耳はありますので、オーディオ評論家の評価より自分の方が正しい自信はあります(笑)。

昨年亡くなられたドラマーのジョージ大塚さんはYAMAHA製ながら、大塚さんの希望を聞いて作られたジョージ大塚モデルというセットをお使いだったり、楽器の話はミュージシャンのこだわりだけにどなたも大好き。

ジョージ大塚さんのスネアドラムが過去見たヘッドの汚れでは断トツでした。
わずか真ん中の5センチが黒くなっているだけです。普通は10センチかそれ以上に打撃癖の黒い汚れが。

ジョージさんにお願いして、音色がユニークとそのドラムを叩かせていただいたことがあります。
これも自慢になりかねませんが、あの寺嶋靖国先生が偶然自分のドラムソロを叩いているところにやって来て、「上手いもんだね。」とお世辞を言われたことがあるくらいは叩けます。

ところが部屋の隅で他のミュージシャンと雑談されていたジョージさんから、もう少し真ん中叩けないのかexclamationと叱責あせあせ

耳でスネアドラムのスイートスポットから外れたポイントを叩いたことを耳だけで瞬時にです。

その他先日亡くなられた村上ポンタさんのも(笑)確かパールだったかな(笑)。

このように楽器を持ち込めるものなら、音色の個性は楽器にだいぶ頼ることが出来ます。

長くなりました。
では会場備え付けのピアノではどうやって自分なりの個性ある音色を出したり、音色を曲に合わせて変化させられるというからくり動画です。まるで物理学(笑)
https://youtu.be/r0nwB8UCGGY

オーディオはそういうミュージシャンの同じ楽器を変化させた音色などの表現を聞くための道具ですから、リスナーからの好き嫌いの前に客観的な正しい音があると思います。
それは毎日毎日生楽器と一流ジャズプレーヤーが出す個性音を意識して聴き続けてオーディオ選びに役立てて来た自分のオーディオ審美眼と思っています。

先日のプロ用音響機器開発の名手、故ニーブさんのこの言葉もレベルは違うかも知れませんが、同義でしょう。
『一つは良い耳を持つことです。サウンドを客観的かつ正確に把握する能力を持つことが大切なのです。』

そんな経験がない、乏しいオーディオ評論家よりはマシですよね。
オーディオ技術者もここまでの楽器耳があれば、世界、欧米に通用するマシン、スピーカーを作れたのに、この辺が日本では弱かったと思います。
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