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2021年04月05日01:51

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冬に逆戻り

冷たい雨が夜半に雪に変わると、辺りを再び白に閉ざした。
春の訪れを感じた僅かな隙間に捩じ込むように、陽の光を感じていたが、吹き荒ぶ風と霙がここを北海道の極東である事を、否が応にも思い知らせる。
首都圏では桜の便りも聞こえるが、こちらまで来るにはまだ一か月はかかるだろう。
遅い初春の到来を待ち侘びながら、雪に覆われたアスファルトを切り裂いて行く。
明日の陽光が差せばすぐに姿を消すだろうか。
名残り雪は春の息吹を遠くに押し留めながら、静かに襟元を濡らす。
外套を変える時期を思案しながら、今しばらく夜明けを待つ。
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