mixiユーザー(id:4535387)
2021年02月20日04:25
41 view
歴史の偽造 『大政奉還図』の大嘘！
※この随筆は2017年10月14日に書かれたものに加筆訂正しました。
皆さん、この絵(画像参照)は歴史の教科書にも載っているから必ずみたことがあるだろう。
これは、「大政奉還図」といって、邨田丹陵（むらた たんりょう 1872〜1940 歴史画家）という日本画家の筆による物で、昭和10年に描かれたものである。
参考
↓
【邨田丹陵】
https:/
この画は明治神宮外苑の聖徳記念絵画館にあり、この聖徳記念絵画館は明治天皇（と昭憲皇太后）の事績を描いた画を展示しておくまさに「薩長史観満展開」の「薩長史観テーマパーク」である。
参考
↓
【聖徳記念絵画館】
https:/
で、この絵の題「大政奉還図」であるが、ちょっとおかしい。
そこで、大政奉還にいたるまでの経緯を簡単におさらいする。
大政奉還の流れは･･･
�〃椿�3年(西暦1868年)の(旧暦)10月12日に二条城「黒書院」で慶喜が松平容保、松平定敬らに大政奉還の意思を伝える。
��13日に老中・板倉勝静が二条城「大広間」で上洛中の40諸侯と幕閣を集めて大政奉還の賛否を諮問。(二条城伝達)ただしその際に「意見のある者だけ残れ」として小松帯刀や後藤象二郎ら6名が残り、慶喜に拝謁（おそらく慶喜がこのとき大広間に出てきたと思われる）
��14日徳川慶喜が大政奉還する旨を御所に奏上
��15日徳川慶喜も御所に呼ばれて協議が行われ、勅許が下ろされる。二条城にて沙汰書が授与される
ということになる。
参考
↓
【大政奉還】
https:/
「大政奉還についての誤解〜教科書でよく見る絵のように慶喜が諸侯に発表したわけじゃない？〜」
https:/
で、この絵をみてみると、ここは二条城の大広間ではなく、黒書院であるらしい。(上記サイト参照)
でもって、この絵には朝廷の勅使の姿がみあたらないのであるから�い任呂覆ぁ�いわんや二条城であるから��でもない。なので�△�10月13日に行われた二条城会議で、大政奉還の是非を諸大名及び重臣達に諮問する様子(二条城伝達)であろうと考えるのが普通であろうし、世間でもそのように流布されている。
しかし、ここで矛盾が生じる。
なぜならば部屋が黒書院なので、では�，侶調遒�私的に松平容保、松平定敬らに大政奉還の意思を伝えるところではないかと思われるからである。
実際、仏教大学の青山忠正先生は「大政奉還図」は12日の様子（身内に伝えたシーン）を描いていると言うが、12日に集まった人数はこんなに多かったのかは疑問である。
しかし、聖徳記念絵画館の注釈では旧暦10月12日とされている。(画像参照、余白の解説にそう書いてある)
もし、それが正しいのであればこの絵の表題は厳密には「大政奉還図」ではなく�，任△襪覆蕕弌峽調遏⊂省人栃櫃半省芯蠏匹蕕紡臉�奉還の意思を伝える図」であるし、�△任△襪覆蕕弌崙鷯鮠訶礎�図」もしくは「徳川慶喜大政奉還諮問図」でなくてはならない。
なぜならば、厳密に大政奉還と言えば��の10月14日付けで慶喜から上表文が出された日になされているからである。
しかし、ここではこれは問題にはしない。
ここでは、この絵を一般に流布されている。�△痢崙鷯鮠訶礎�」を模写しているものとして考える。
すると、2017年10月13日(旧暦における大政奉還の日)の東京新聞夕刊に大変興味深い記事が載った。
見出しが「二条城伝達150年、新発田藩の家臣記録。大政奉還克明に『実況』慶喜は姿見せずその後６人と面会」である。
以下、東京新聞記事引用。
江戸時代最後の将軍徳川慶喜が京都・二条城で大政奉還の意向を各藩の重臣に伝えた際、越後新発田藩の家臣が経緯を克明に記録していたことが仏教大の青山忠正教授（明治維新政治史）の調査で判明した。各藩への伝達は百五十年前の慶応三（一八六七）年十月十三日。当日の参加者による自筆の記録が確認されたのは初めてという。
文書を残したのは新発田藩の京都留守居役だった寺田喜三郎。慶喜が朝廷へ提出する上表文の草案を書き写すなどしていた。青山教授は昨年、仏教大図書館所蔵の「寺田家文書」から大政奉還時の記述を発見。今年三月に論文を発表した。文書によると、当日に二条城へ集められたのは約四十藩の重臣五十人ほど。一同が二の丸大広間に詰めていると幕府の老中板倉勝静（かつきよ）が出座し「書付三通を渡すので考えを腹蔵なく申し上げよ。将軍が直々にお聞き遊ばされる」などと説明した。
三通の詳細は不明だが、一通は大政奉還の上表文の草案とみられ、寺田家文書には「従来之旧習を改め、政権を朝廷に帰し」などの意向が記されている。「徳川慶喜公伝」で伝わる上表文は「政権ヲ朝廷ニ奉帰」と体裁の一部が異なるが、内容は一致する。
大広間では薩摩藩の小松帯刀（たてわき）、土佐藩の後藤象二郎ら六人が残り、慶喜と面会することになったが、寺田家文書にも「居残之分」として六人の名前があった。
青山教授は「三通の書付が渡されたことが分かった。多くの各藩重臣がそろった大広間に慶喜が現れ大政奉還を表明したと誤解している人もいるかもしれないが、慶喜が大勢の前には出座していないことも明確になった」と話す。
慶喜は伝達の翌十四日に上表文を朝廷に提出し、十五日に許可された。
以上、引用終わり。
参考(同様の産経新聞記事)
↓
「大政奉還」克明に記録−「慶喜は大広間で各藩重臣に表明した」に非ず、参加者自筆の記録を初確認 二条城伝達から１５０年
https:/
ここで、問題となるのは「慶喜は姿見せず」というところだ。
この資料を発見した教授もこういっている。
「多くの各藩重臣がそろった大広間に慶喜が現れ大政奉還を表明したと誤解している人がいるかもしれないが、慶喜が大勢の前には出座していないことも明確になった」とのことです。
で、憲さん何が言いたいかって。
騙されたっ！ムカっ！（怒り）
の一点です。
歴史の教科書にも載ってる「大政奉還図」が嘘八百だったのです。
だって、この絵慶喜が何人もの大名の上座に座っているでしょ？
でも本当は慶喜はみんなの前にはこなかったのよ。
来たのは幕府の老中、板倉勝静でしょ？
でもって、その時慶喜が直接会ったのは前出サイトにあるように、五姓田芳柳（ごせだほうりゅう）が描いた「明治天皇御紀附図稿本」にある大広間で慶喜が小松帯刀ら4人と話しているシーンの通りなのである。
こちら
↓
https:/
なので、この『大政奉還図』とは完全なでっち上げ絵画じゃないのよ！
ということになりますな。
これは憲さんが推測するには、作者の邨田丹陵がその歴史的事実を知ってか知らずか、当然ながら�△梁臉�の諸侯と幕閣を前に慶喜が大政奉還を諮問する迫力あるシーンを描きたかったのだが、実際はその場には慶喜は居なかった。でもって上座に座るのが老中板倉勝静では格好がつかないので、え〜い！ままよ！とばかりに�，鉢△鬚瓦舛禳�ぜにしてデッチ上げて描きあげた代物ではないかと想像する。
すなわち、嘘っぱち。
これが薩長史観なのですよ。
勝手に歴史をでっち上げイメージ操作する。
まったく許しがたい。
だから、みなさんも教科書に書いてあるからって闇雲に信用するのはやめましょう。
実際、最近の教科書はこの絵を載せるのではなく、大政奉還後の小御所会議の図を載せるようになっている。
参考
↓
【小御所会議】
https:/
【島田墨仙画「王政復古」小御所会議での論争】
https:/
このように、今もって歴史の教科書は薩長史観で塗り固められているのです！
(´Д`)=*ハァ〜
しかし、あの聖徳絵画館に掲げてある「大政奉還図」はどうするのでしょうかね？
細かい矛盾まで含めて嘘八百の絵をこれからもあの「格調高い」明治天皇を称揚する絵画館に飾り続けるのでしょうかね？
見ものです。
(´艸`)くすくす
たぶんそのままでしょうね。
彼らにとっては歴史的事実より、天皇の威光のほうが大切と思う厚顔さですからね。
どーよっ！
どーなのよっ？
0
0
ログインしてコメントを確認・投稿する