マイミク・エビネンコさんは、各地の美味しいお店を訪問するのが趣味。
テレビ東京の人気番組「孤独のグルメ」で松重豊さん演じる主役の井ノ頭五郎さんが訪れたお店で、同じ注文をして「ゴローさんごっこ」をするそうだ。
大晦日のスペシャル番組で、その五郎さんは、自分の名前と似ていると、東京虎ノ門の洋食店「口福処 平五郎」に入り、エビフライ定食、カニクリームコロッケ、オイスター(かき)チャウダーを平らげた。
虎ノ門と言えば、私に地の利がある。
店のフェイスブックを見ると、何でもカニクリームコロッケは、毎日出せるものでなく、月に2回程度のようだ。休日明けの今日は注文可能。これは何としても行かねばと、エビネンコさんに失礼して、今夕、先駆けした。
昔ながらの小さな洋食店で、料理長夫婦と調理場にもう1人、カウンターを含め、10人も入れば満席となる。緊急事態宣言に雪も予想された天気で、幸い待たずに入店できた。
ジャーン、これがカニクリームコロッケ。
さすが、スーパーのレトルト食品とは違う。
店の説明文によれば、小麦粉をオーブンで30分、さらさらのホワイト・ルーを作り、牛乳と合わせ裏ごしする。そこに炒めたオニオン、ローリエ、塩、胡椒、ナツメグを入れて、200度のオーブンで、10分ごとにかき回しながら120分。
途中、別鍋でカニを炒め、ブランデー、白ワイン。それを加えて、さらに30分。オーブンの中のコロッケは、クリーム状に「とろとろ」する感じになる。
味を確かめ、そこに卵黄・生クリーム・レモンのしぼり汁を合わせたものを加え、急いで混ぜる。バットに取り出し、急冷。あとはパン粉を付ける前までに成形して、出番まで冷蔵庫で寝かせる。しっかりと仕込んだ本格的な味を堪能した。
へそ曲がりモトさんの「ゴローごっこ」は、同じ注文はしない。テレビを見て来たことは丸わかりだが、ちょっと変えてみる。
今日の気分は、オムライス。他にもメニューは多く、これは再訪確定。店の入口写真も撮影し、少し長めに歩く。
松重豊さんとは、2回、現場でご一緒した。
1回目は20年近く前、まだ売れていないころで、身長が189センチもあり、主役の背が低い仕事の相手役には呼ばれないと嘆いていた。
2回目は数年前、周囲の扱いもすっかり大物俳優となり、昔話をするタイミングがなかった。
主役級に背が低い人が多い芸能界では、相手役に恵まれなかった松重豊さんがめぐりあったのが、テレビ東京の「孤独のグルメ」という番組(2012年1月開始)。
当時のテレ東なので低予算で、ギャラが高い俳優は起用できない上、何しろ、サラリーマンが一人で食事をすることがメインの番組なので、背が高い松重さんでも務まる。
人生、何が幸いするか、わからない。
地方に行くと、彼を起用し、食材を食べるCM看板も見る。これからも一層の活躍を応援したい。
「俺の食事に密はない」
番組のキャッチコピーどおり、コロナ下だけに、私も一人食事の「ゴローさんごっこ」を楽しみたい。
おすすめのお店を教えてください。
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