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2020年12月21日08:02

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馬鹿

馬鹿。という言葉について、時々考える。一般に、「頭が悪い」ことだと思われがちだが、よくよく観察していると、どうもそうではない。人は、自分の言ったことを直ちに理解しない相手や、自分の言ったことを覚えていない相手や、自分から見て不合理な行動をとる相手のことを、しばしば、馬鹿、という。どんなに相手が非論理的思考をしていても、自分の言ったことをそのまま了承する相手には、ひとは、「馬鹿」と呼称しないのである。

以上から、馬鹿、について、第一の説明が導かれる。馬鹿、とは、自分の意と異なる言動をする相手のことを指す言葉である。

また、例えば、公正証書遺言につき「検認の申立をします」とどやガオでおっしゃった先生がおり、わたしゃ、知らないうちに民法変わったかとめっちゃ焦ったことがあったが、
その先生は、法律をご存じないか忘れてしまわれたか何か勘違いをされた、というのが正確であって、馬鹿かどうかは判らない。

またよくあることだが、主張でそろい証拠も出尽くしたと両当事者が述べているのに、うだうだと判決を書かない裁判官もいるが、それは「判断能力がない」ということであり、判断能力がない、ということは、たしかに「馬鹿」の一要素ではあるが、それだけをもって馬鹿とは断じきれない。このケースにおいて断じ切れるのは「判断能力がない」という点のみである。

また、パートの男の子がいくら口を酸っぱくしても同じミスをすることがあるが、それは、パートの男の子に合わせて注意を伝えていない、そのため、彼に十分注意を理解させることのできない当方のコミュニケーション能力の問題であって、パートの男の子が「馬鹿」なわけではない。


ここで、第二の「馬鹿」の説明が導かれる。つまり、相手に対して、「馬鹿」とラベルを張ることで、自分の思考を停止すること。それこそが「馬鹿」である。


そして、自分も、ほかの人から見れば「馬鹿」なのだ。馬鹿という多様に定義されるる言葉のうち、その要素の一をも持たない人、というのは、ほぼあり得ない。だが、それでも、皆さんにお付き合いいただいているのである。そのありがたさが、身に染みる、12月。




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