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2020年12月07日02:38

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桜島

旅行四日目(最終日)

 昨夜は、熟柿に掛けたリキュールで酔ってしまい、結果的に早く休んだので、目が覚めた時はまだ暗い時間だった。朝食が6時45分からなので、その前にちょっと朝風呂を浴びてくる。そんな時間でも砂むし温泉には待ち時間が生じているようだった。入れなくてあきらめている人もいた(団体旅行だと出発が早かったりする)。

 一番に朝食を食べに行くと、こちらも行列ができていた。「観光命」、というスタイルの日本の旅行者。私には無理。
 パンケーキにメイプルシロップを掛けたり、クロワッサンにサラダとハムを挟んでサンドイッチにしたりして朝食を楽しむ。ゆっくり食べている間、同じ時刻に並んでいた第一陣はあっという間に食事を終え、第二陣・第三陣と入れ替わりがあった。朝食会場は200人ぐらいは入れる広い部屋なので、宿泊客は500名以上だろうか?
 朝食後、もう一度「元禄風呂」に行く。最後まで温泉を味わった。その後荷物を整理して、チェックアウト。その荷物はフロントで預かってもらって、宿の敷地内にある「薩摩伝承館」にいく。入場料は(宿泊者)割引が利いて1000円。
 他にも入場して美術品などを見ている人もいたが、皆さんせいぜい10分ほどで出て行ってしまう。そんなに短い時間で見て回れるほどのものではない。焼き物が多いが、一個一個に美術的な価値のあるもので、1時間や2時間の限られた時間で全部を見て回ることなど到底無理。後で知ったのだが、年間パスポートが3000円らしいので、4日間毎日通えば良かった。ちょっともったいないことをした。
 12時の路線バスで指宿駅へ移動する。汽車の時間まで少しあったので、お弁当なんかが手に入らないかと思って探してみるが駅の売店にはない。観光案内の人に聞いてみると近くのセブンイレブンぐらいにしかない、とのこと。行ってみる。鳥釜飯、のようなお弁当を買う。その帰り道、スーパーのような看板をチラッと見た。行ってみると「タイヨー」という大きなスーパーマーケットがあった。もう15分ほどしか残り時間がないが、削り節とお茶を探して買う。最後にスーパーを見つけられて良かった。もうちょっと時間があれば果物なども物色できたのだがちょっと残念。
 12時57分発の「特急たまてばこ4号」に乗る。鹿児島中央と指宿を結ぶ観光列車。2両編成で1編成が一日3往復している。
 定刻に汽車が指宿駅を出発すると、サプライズがある、とのアナウンス。
 線路沿いで市役所の職員の方々20名ほどが黄色い旗を振ってお別れをしてくれた。おいおい、仕事しろよ。(一応、昼休みにやっているらしい。)
 ほどなく線路は海沿いに来て、右手側に絶景が広がってくる。右手前方には桜島。やはり存在感がある。鹿児島中央(旧西鹿児島)までの車中、ずっと桜島は見えていて、この辺に住んでいる人たちには巨大なランドマークなんだろうな、と思わせてくれる。白い噴煙を上げているのは来た時と同じ。爆発的噴火は起こってない様子。

 列車は1時間ほどで鹿児島中央駅に到着。すぐに折り返し運転の準備に入って、ホームで荷物の整理をしている間にまた指宿に向けて出発していった。
 車内のアナウンスで、「城山」が景色が良い、と聞いていたので、夕方までの時間を使って足をのばしてみることにした。まずは、高速バスの手配、バス停を探してみる、改札口に西口に「バス」と書かれていたので行ってみるが、高速バスのバス停は見つからず。案内の看板を見ると、空港行きの高速バス他、ほとんどのバスは東口だった。
 気を取り直して、東口に行く。25番の出発口が南国交通のバス乗り場。切符売り場で聞いてみると切符を買えばどのバスでも乗れるとのこと、ここでもgotoクーポンで購入できる。空港までは片道1300円。

 切符購入後、荷物をコインロッカーに入れて、市内観光へ。城山へ行こうとして電車乗り場へ行ってみる。微妙に良く分からないので、ホームにいる人に聞いてみるが、城山へ行く電車は存在しないようなやり取りになる。

 「城山に登るのですか?」

 と聞かれる。手元の観光案内書だと、直通する電車があるように書かれている。
 最初1番の列車に乗ろうとしたが、違うと言われ、2番のホームへ行ったが、それでも路線図に城山がない。
 「カゴシマシティービュー」
 これが、城山へ行く電車の路線の名前?
 と思っていたが、実はバスだった。読み方が足りなかった。

 バス停4番へ行くと、ちょうどバスが来たので乗り込む。運賃は1回190円。一日券だと600円。何度も乗り降りするなら1日券がお得。しかし3回までなら1回ずつ払った方が得。ちょっと迷うが、4回は乗らないと思って、一回ずつ払うことにした。
 このバスは、鹿児島市内の美味しい観光地をぐるぐる回る観光バスなので、一直線にはいかないのだが、アナウンスで観光名所を教えてくれる。半日程度しか滞在時間がない時にはとても重宝する。乗っていて一周回っても一回の乗車なので、理論的には190円。1周すると80分らしい。
 とりあえず、城山まで乗って行く。バス停を降りると展望台への散策路があるので登っていく、何軒かお土産屋さんがあるけど、こんな場所でお土産なんか売れるのだろうか、ほとんど閉まっていて、1軒だけ「耳かき」の店が開いていた。さらに登ると中学生の修学旅行だろうか集団で降りてくる。その後、今度は小学生の団体とすれ違う、こっちは体操服を着ていたので、体育の授業の一環なのか、遠足なのか、ちょっと微妙。
 他にも観光バスで来た団体はいた。皆さん展望台でしきりと写真を撮っている。ここからは桜島が「ババーン」と良く見える。そのそばに売店があった。ソフトクリームがあれば食べたいと思ったが売ってなかった。しばらく桜島を眺めてみるとネコが一匹歩いてきた。声を掛けるとちゃんと返事をしてくれる。道で出会うだけなら可愛いのだけどね、花壇でうんこするのはどうしたらいいのかまだ解決できてない。

 バス停に戻ってみると、次のバスまで少し時間がある。一度トイレに行っておく。
 また、バスに乗って、鹿児島市内観光。磯海水浴場の辺りから見える桜島は絶景。夏にはここから桜島までの遠泳大会もあるらしい。
 天文館でバスを降りて、繁華街を見ることにした。人出は多い。こちらではまだ東京や大阪のような危機的状況にはなってない。勿論、マスクをしている人が大半だが、あまり切迫しているようには感じない。おみやげ物屋さんをいくつか見て回る。と言ったところで鹿児島にそれほど魅力的なお菓子などがあるわけでもなく、月並みなところは「かるかん」とか。お茶屋さんにも入ってみた。既に知覧茶は指宿のスーパー「タイヨー」で買ってきてあるので、よほど魅力的なものがあれば、と思ったが既に12月。この季節に新茶があるわけでもない。結局、ゆず最中とかタンカンの缶ジュースなんかを買った。商店街にはガイドブックにも載っていたラーメン屋が何軒かあったが、もう6時前でここでラーメンを食べているほどの時間的余裕はない。鹿児島中央停車場線通りの電車停留所から路面電車に乗る。運賃は170円。電車の中で座ってのんびりポケモンをつかまえている人がいた。路面電車だとポケストップも回せるし、ポケモンもどんどん湧いてくるので、ゲームをするにはちょうど良い速度。
 鹿児島中央まで戻って、ちょうど18時の高速バスに乗る。バス停で待っている間に、あとから来た人が、「ここは熊本空港行きのバスですよね?」と聞いてきたからビビった。バスに乗ってから行き先が「違う空港」とか、マンガじゃあるまいし、、、(これは単なる言い間違えでした。)現実には羽田と成田を間違える人は結構いそう。羽田は「東京国際空港」、成田は「新東京国際空港」だから知らなかったら隣の駅ぐらいにある、って思うかも。
 既に辺りは真っ暗で、もう景色を楽しめる状況ではない。市内はかなり渋滞している。定刻で空港に着くのだろうか?一応、1時間以上余裕のあるバスに乗っているので心配はしていないが、ギリギリの飛行機の人は焦るかも。
 高速道路に入ると、順調に進む。この旅の間に高速走行でもポケストップを回せる技を開発したので、そばを通るときにはとにかく回す。結構な確率でアイテムと経験値をゲットしていく。
 鹿児島空港に着いたら、まずチェックインカウンターで焼酎の瓶を機内持ち込みできるかどうかを聴いてみる。ダメってことはない、とは思っているものの、最近厳しい方向にしか動かないのが飛行機の手荷物やその他もろもろ。ハイジャックとか航空事故とか色々危険なこともあるので、致し方ないのだが、事前に持ち込めるかどうかわかっていれば簡単。もし持ち込めなければきっちり梱包して預ける荷物に入れるか、それもダメなら宅急便で送るという方法もある。保安検査場でダメ、って言われたら捨てて帰るしかないからね。中身が焼酎だから、検査員にプレゼントする、なんて粋な方法もありそうだが、そんなものを受け取る検査員はいないだろ。
 焼酎の度数とか本数とか聞かれたけど、持ち込めることは明らかになった。それを踏まえて機内持ち込みの手荷物と預け入れ荷物をもう一度編成しなおす。面倒だなあ、、、、
 荷物整理が終わるとチェックイン、まだ大分時間があるので、二階に上がって食事にする。ちゃんぽんの店があったので、入ってみるが、ちゃんぽんは売り切れているとのこと。仕方なくカツ丼を注文する。両側の席で酒宴が行われており、大声で「ガッハッハッハ」と笑う声が、交互に響き渡る。ダメな店だね。てか、空港でなんで酒宴になっているの? こうやってコロナは広がっていく、その現場を見ました。

 食後、保安検査場を通ってゲートへ。飛行機は定刻で出発しそう。大分後ろの方の左側の窓席を取ってある。帰りは左側だと雲がなければ航路下の都市が見えるはず。飛行機に乗り込んだらさっき買ってきたタンカンジュースを開けて、手持ちで残っているお菓子などを食べて過ごす。
 離陸は着陸の時と同じ向きで、北西向きに出発する。すぐに右旋回して神戸方向に進路を取る。しばらくは夜景が見えていたがそのうち雲の中へ。夜に雲の中に入っちゃうとほぼ何も見えない。飛行機の操縦士って、何も見えない中でも飛んで行くのだから、素晴らしい技術だし、とても厳しい訓練を積み上げているのだと感じる。機体の傾きとか、機首が上を向いているか下を向いているか、というのは景色が見えている昼間なら分かり易いが、真っ暗中計器だけを頼りに判断するのは勇気がいるだろう。
 雲が切れた時は既に太平洋上、そのうち四国が見えてくる。そしてまた雲。どうも陸上は雲に覆われやすいみたい。しばし進むと兵庫県の南岸が見えてきた。ただ、低空にところどころ雲がある。アナウンスでも「気流の関係で揺れる」、とのこと。明石大橋を超えると最終の着陸態勢に入る。神戸空港への着陸は西から入って、空港の南岸を通過し、左旋回で180度ターンしてから、西向きに着陸。というのがルーチン。
 ところが、長田辺りまで着て、もう高度が150mぐらいしかない。このまま着陸しちゃうの? と思っていると、本当に滑走路に入ってしまった。通常とは違う西から東へ着陸。今夜は追い風ではなかったのだろうか? もしかすると、減便があったせいで、離陸待ちの飛行機がいないとか、色々理由はあるのかもしれない。ともかく、定刻より大分早く神戸に着いた。
 預けた荷物を受け取り、ポートライナーで三宮へ。深夜になっていて、ポートライナーは空いている。三宮で阪急に乗り換えて帰宅。

 半日、鹿児島市内観光を入れて、充実した最終日になった。
 帰宅してから色々調べたこともあるのだけど、指宿は阿多南部カルデラの中にあって、温泉などが噴出しているのはそこが正に「火口」であるとのこと。砂風呂が実現するのも直下にマグマがあって温められるからだろう。そういう意味では、いつ激しい火山活動が始まるか見当もつかない場所だし、不動産を持っていてもそれに巻き込まれれば無価値になってしまうこともある。温泉という自然の恩恵があっても、その対価としてのリスクも大きいということ。
 機会があればまた行ってみたい。
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