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2020年11月01日23:46

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ショーン・コネリーを偲ぶ

ショーン・コネリーが亡くなりました。
調べると既に2006年に引退を宣言していたそうで、その後14年も生き長らえたのだから大往生かもしれません。

ショーン・コネリーと言えば007を連想する方が多いようで、実際名演と謳われているようだし、ボディビルで身体を鍛えて俳優を目指したそうなのでそちらが代表作になるのかと思いますが。私にとっては「薔薇の名前」です。中世の修道院を舞台にしたミステリー仕立ての文芸小説をベースにジャン=ジャック・アノーが映画化したのを私は一足先にシンガポールの映画館で鑑賞しました。シンガポールなので英語上映で日本語字幕もないので当時は細かい所はよくわからなかったけれど、わからないままとても感動したのは、次々と起きる連続怪死事件の真相をショーン・コネリー演じるウィリアムが解明していくのが素晴らしかったからだと思います。

『薔薇の名前』の原作小説もその直後に買ったものの、ちょっと読んで難解に思えて放棄したまま。2、3か月前だったか、半ば送料無料にする為の埋め合わせの為にNHKの100分de名著でこの原作を解説したものを買って先日読みました。映画はその後にビデオで何度も観直したけれど、やっぱり映画を観ただけではわからなかった細かな設定がいろいろと解説されていて感動しました。特に驚いたのは、謎解きそのものよりも秘密の鍵を握る部屋の名前が「アフリカの果て」だったこと。これが黄金の林檎の生るヘスペリデスを暗示していると考えるのはさすがに早急で、イタリアでもアフリカの果てがある種の憧れの地としてイメージされていることを意味しているのでは、とは思いますが。思い返すと80年代はちょっとしたアフリカブームで、アフリカを舞台にした映画も沢山撮られていたし、We are the World なんてのもあったっけ。そう言えば「カラー・パープル」はアリス・ウォーカーの原作の方を先に読んだような。


何時の間にか話がすっかり逸れてしまいましたが、ショーン・コネリーについてはその後、渡米した時に「レッドオクトーバーを追え」を観ました。此方もソ連の潜水艦が米国へ亡命する話でミステリーと言う程ではないけれどスリリングな話でやはりショーン・コネリーが一番かっこ良かった覚えがあります。久しぶりに、或いはもしかしたら初めてアメリカの映画館で観て、観客が上映中に素朴に「Ooohhh..」「Aahhhh...」という感じに声を出すのに驚いたことも印象に残っています。

あと気になるのは「アンタッチャブル」かな…これも上映当時は話題作でした。ともかくアクション俳優から転じて知的で聡明そうな役の似合う人で俳優業を終えたという意味ではポール・ニューマンに匹敵するかもしれない人でした。ご冥福をお祈りします。


関連日記(読む程の内容ではありません)
「薔薇の名前」2008年8月
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=894931407&owner_id=8658267

関連呟き
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